概要
*ザルツブルグから約70km南。
インスブルックからは東へ約100km
*オーストリアが誇るウィンタースポーツのメッカの一つとしても知られている。
*西のザンクトアントンと並んで歴史のあるスキー場として、日本のスキーファンの間でも馴染みが深く、スキー場のカフェやレストランでこの名前を使っているところも少なくない。
*トニー・ザイラーを生んだ地。
*宿泊収容能力も周辺地区よりはるかに多く、ホテルやペンションなど7500ベッド以上になる。
*1931年よりアルペン・ワールドカップの中でも最も国際的に注目度の高い3大クラシックレースのひとつであるハーネンカムレースはここで開催される。
*銀山と銅山の開発で繁栄した中世都市。
*アドリア海に面したイタリア・ヴェネツィアとドイツミュンヘンを結ぶ通商交易ルートでもあったため発展してきた。
*19世紀の末まで、キッツビューエルは戦禍に巻き込まれることもなく平穏な生活を送っていた。
そんな時、村人たちがノルウェーからスキー用具一式を持ち込ませて、キッツビューエル・ホルンの斜面でそれを試してみることになった。
傾斜面のハ一ネンカムがスキー場となるのは1931年になってからである。
*こうしてワ一ルドカップのアルペンスキー競技で最も難しく、また最も有名な滑降コ−スの一つシュトライフStrelfは、誰からも高い評価を得るようになった。
*こういった発展にもかかわらず、昔の小さな村は今なおそのまま残されている。
*旧市街地区は歩行者専用の街路が通りバイエルン風の美しい壁画で飾られた切妻壁の家々が軒を並べ、歴史と伝統に彩られた見事さは、チロルでも1、2を争うほど。

*色彩豊かな家並みの散策を楽しむことができる。
*好きだけでなく、スケート・リンク、カーリングなどの施設も整備されている。
*冬のスキーだけでなく、テニスの国際トーナメントなども開催される。
療養センターを備えたプール、力ジノなど、さまざまな保養施設、さらにはゴルフ・コース、パラパントやパラグライダーの教習所、乗馬学校などもある。
夏のハイキングコースは、200kmが整備されており、家族連れでにぎわう。

データ
人口:約9000
標高:762m


アクセス
鉄道
インスブルックから地方急行REXで約1時間30分。30-60分ごと
ザルツブルグからは道路では近いが、鉄道は特急ICで2時間40分かかる。

スキーリゾート
スキー場が4か所ある。
ハ一ネンカム・シュタインベルクコーゲル・ペンゲルシュタインHahnenkamm−Steinbergkogel−Pengelstein(750〜1970m)
キッツビューエル・ホルンKltzbuheler Horn(750〜2000m)
シュトゥックコーゲルStuckkogel(900〜1580m)
パス・トゥルンPass Thurn(930〜1980m)


いずれも町からバス連絡がある。55のゲレンデの滑走コースの全長は158km、リフト類は64を数える。
国際的な競技場というスポーツ性の強いイメージとは逆に、このリゾートは、楽しく、ゆったりとした遊びのためのスキーを重視している。
整備されたゲレンデには、
初級向き斜面コース
Pengelstein
Kaser

中・上級向き長いコース
Fleck
Oxatm
Nord

見どころ
教区教会 Pfarrkirche :
隣の聖母教会とともに、少し高くなった場所に建っている。
ほっそりとした塔のある15世紀のゴシック様式の三廊式身廊には、おおいかぶさるような、こけら板による大きな屋根が配され、山岳地らしい個性的な雰囲気を漂わせている。
身廊は低いが優美さに欠けているわけではない。
内部装飾では、17世紀から18世紀にかけて地元が輩出した著名な芸術家の手によるもの。

聖母教会 Liebtrauenkirche 
どっしりした四角い塔がひときわ目立つ。
19世紀まで巡礼教会となっていた。

郷土博物館 Heimatmuseum


周辺の見どころ
キッツビューエラー・ホルン Kitzbuheler Horn :
標高1996m。
キッツビューラー駅から線路伝いに10分ほど歩いたところにあるロープウエイ(キッツビューラー・ホルンバーン)で山頂駅1996mまで上がることができる。(2区間)
周囲には、カイザーゲピルゲの山々、グロースクロックナーとグロースヴェネーデイガーの氷雪の頂などが連なる展望ができる。
夏のキッツビューエラー・ホルンは、ピヒルアルムBichlalm(1670m)のハイキンクコースの出発点。所要約3時間。

エーレンバッハヒュッテ/ハ一ネンカム山塊 Ehrenbachhutte/Hahnenkamm−Massiv :
標高1802m。
キルヒベルクKirchberg近くのクラウゼンKlausenからロープウェイ。往復45分。
ヴイルター・カイザー、ホーエ・ザルヴェ、キッツビューエラー・ホルン、グローサー・レッテンシュタインの山々の展望が広がる。
夏なら、ロ一プウェイの上の駅からシュヴァルツコーゲルSchwarz-kogel(2030m)までのハイキンクを楽しむことができる。
冬には、スキーヤーはシュタインベルクコーゲルSteinbergkogel(1975m)にリフトで登ると、ホーエ・タウエルンやレオガンガー・シュタインベルゲLeoganger Steinbergeの山々の展望ができる。

シュヴァルツ湖 Schwarzsee :
町から5km

トゥルン峠 Pass Thurn:
南へ20km。標高1273m。