概要
*インスブルックからイン川沿いに北東へ70km、
ドイツ・ミュンヘンからは90km南下したところの位置する国境に接する町。
*昔から戦略上重要なルートにあるため、バイエルンとチロルの間で激しい争いの種となることが多かった。
町は岩山のふもとにたち並び、そびえたつ要塞は過去数世紀にわたるバイエルン地方とチロルとの不和を物語っている。
*以後も攻撃に脅威にさらされることが続いていた。
1504年、町はマクシミーリアーン皇帝の領有となり、チロル地方に併合されることとなったが、1703年には、バイエルンによって町はほぼ完全に焼き尽くされてしまった。
そして1809年、対ナポレオン戦の英雄、アンドレーアス・ホーファーは、フランス・バイエルン連合軍を相手にこの地で戦いを挑んだという歴史を持つ。
*この町は「五つの湖のある町」としても有名で、ヘヒト湖Hechtsee、ラング湖Langsee、プフリル湖Pfrillsee、エーゲル湖Egelseeとシュティマー湖Stimmerseeがある。
*近くにはカイザーゲピルゲの山々がそびえ、2本のチェアリフト、「カイザーリフトKaiserliftと「ゼッセルリフト・ヴイルター・カイザーSessellift Wilder Kaiser」で眺望を楽しむことができる。

データ
人口:約18000
標高:499m


アクセス
鉄道
インスブルックからザルツブルグ方面行き地方急行REXで1時間。ほぼ30分ごと
特急OECも停車する。
ドイツ・ミュンヘン中央駅Munchen Hbfから直通の普通列車でローゼンハイムRosenheim経由で2時間30分。1時間ごと。

見どころ
皇帝の塔 Kaiserturm
1522年完成のこの巨大な塔は、崖の一番高い地点に位置し、4.5mもの高さに壁を築き上げている。
1814年から1867年にかけて州刑務所で,囚人たちの独房が13室あった。

英雄のオルガン Heldenorgel
第1次世界大戦で亡くなったドイツとオーストリアの犠牲者を悼んで、ビュルガー塔Burgerturmの最上階に設置されたもので、初めての公開演奏は1931年に行なわれた。
穏やかな天気の日であれば、演奏は町の数km四方にわたって聞くことができる。
この種の楽器としては世界最大で、パイプの数4307本、音栓は46個ついている。
オルガニストの鍵盤と聴衆の会場は崖のふもとにある。

深い井戸 Tiefer Brunnen
マクシミーリアン皇帝の時代に掘り進めたもので、深さ68m。

郷土博物館 Heimatmuseum :
地元の地理協会が集めたさまざまな品物を展示する博物館。
見どころは、長年にわたって描かれてきた要塞の図を展示した部屋。


周辺の見どころ
ティーアゼー Thiersee
人口3000。
山麓にある小さな湖のほとりの町で、ひな壇状になっている。
ベンドリンクの尾根がすぐ目の前。
この町は6年毎に、受難劇が上演されることで知られる。