概要
*ザルツブルクから南に約80kmに位置する「湖畔のツェル Zell am See」を意味するツェル・アム・ゼーは、ツェル湖畔の町。
*この町の歴史は古く、ローマ時代には人が住んだ痕跡が見られ、西暦740年頃 ザルツブルクの大司教ヨハネスの要請で修道士達が この地にCella in Bisonzio 村を創っている。
*ツェラー湖は周囲4.5km、幅800mから1400m、表面積は4.7kuで、深さは最も深いところで68mある。
*周りを山々に取り囲まれた、オーストリア・アルプスの最高峰、グロースグロツクナー(3979m)の観光の起点となる町。
*ここでは、(2000m)から望む素晴らしい眺望を楽しむハイキングコースがオススメ。
*町のはずれにあるロープウエーでシュミツテンヘーエ Schmittenhohe(2000m)まで上がると、周囲に30以上ある3000m級の山々の眺望が楽しむことができる。
*頂上には皇妃エリザベートを記念して建てられたチャペルもある。
1885年には山好きのエリザベートがここを訪れていて、更には1893年 皇帝フランツ・ヨーゼフ1世も訪れている。
*ここから約40kmにヨーロッパ最大の滝といわれるクリムルの滝Klimmler Wasserfaelleがある。

データ
人口:約10000
標高:757m

アクセス
空路
ウイーンからザルツブルグ空港までほぼ1時間。曜日により異なるが、1日4便。
ザルツブルグ中央駅から列車利用。
ザルツブルグ空港への便は、チューリッヒ、フランクフルトからもある。シーズンや曜日によって便数が大幅に異なる。
ミュンヘン国際空港からは航空便はなく、ミュンヘン中央駅経由してからザルツブルグ中央駅まで特急IC/OEC(ほぼ2時間毎時)乗り継ぐ。

鉄道
ザルツブルグから急行REXで1時間40分。ほぼ1時間ごと。
インスブルックからは急行REXで1時間55分、ほぼ2時間ごと。

ツェル湖 Zeller See 
氷河が溶けたあと、氷堆石に邪魔されてザーラツハ渓谷の方にもザルツァッハ渓谷の方にも流れ込むことができなかった水と、シュミッテンヘーエから流れてきた水とが峡谷にたまって、長さ4km、幅1.3km、深いところで水深69mの湖を形成するに至った。
アルプス高地の氷河の水が直接に流れ込んでいるのではないため、湖の水温は夏になるとすぐに上昇し、25℃にもなる。冬はふつう3月頃まで凍っている。

町の見どころ
教区教会 Stadtpfarrkirche
11世紀に建築が始まった建物で、ロマネスク様式の美しい外観を見せている。
内部は多くの改装の跡をとどめている。
ロマネスク様式の主身廊に対し、ナルテックスと側廊はゴシック様式で、装飾の要素はバロック様式である。
祭壇の右手、内陣の側の交差リブの下にある、16世紀の興味深いフレスコ画に注目。