概要

-天下の名峰マッターホルン(4478m)麓の町。
-四季を通じて、雄大なアルプスの山々を存分に満喫できるのが大きな魅力で、世界中から旅行者が訪れる最も人気のある観光地。
春から秋にかけては、圧倒的にハイキンクが人気。冬はスキー客で賑わっている。
-ガソリン車乗入れが一切禁止されているリゾートなので、静かなたたずまいと清列な空気が保たれている。唯一、ゴミ収集しか認められていない。
-街の中の交通は電気自動車または馬車で確保されている。
各ホテルが駅から宿泊客の送迎に使っている小型の電動車だけ
-車・バスは途中駅テーシュ Tasch駅前の巨大駐車場で停め、そこからは登山鉄道で入る。
スーツケースは各自が駅ホームまで運ばなくてはならない。テーシュTaschにはポーターがいない。
-国鉄駅のブリークBrigまたはプィスプVispに車を残しておいて、あとは登山電車を利用することもできる。
-ツェルマット駅に並ぶ各ホテルの送迎電動車は5―6人乗りで、荷物がある場合には乗りきれないので、往復してくるまで数分待っている。

どのホテルは徒歩5分圏内なので、団体の場合には荷物のみ電動車で運んで、添乗員が慣れていればみんなで歩いている。
-町は車の往来がないから、到着するとすぐに、実にリラックスした雰囲気に浸ることができる。
-両側を険しい山に挟まれた、マッター・フィスパ川の両側にへばりつくようにスイス・シャレーが建っている。
-狭い町の中からはマッターホルンの上部だけが見えるが、多くの観光客は空中ケーブルや登山電車でさらに上の方へ上がっていくと目の前に広がるマッターホルンとアルプスの山並や氷河の眺望が得られる。


データ
-人口:4000
-標高:1,631m
-ホテル総数:約120,ベット総数:約6700
-スキースロープ;400km
-リフト・ゴンドラ;59


アクセス
鉄道
チューリッヒ空港駅から中央駅経由で特急ICのブリグBrig行きが1時間ごとにある。
中央駅からは2時間10分。空港駅からは中央駅折返しのため約20分停車するため、約2時間時間30分。
終点ブリグBrigまたは一つ手前のヴィスプVisp下車。
ブリグBrigとヴィスプVisp間は約10分で、登山鉄道の接続はヴィスプVispの方がいい。
ブリグBrigまで行ってしまうと、約1時間待たされる。
両駅ともホームから地下通路で駅前の路上の登山鉄道のりばまで行く。エレーベーターはどちらもなく階段だけ。ヴィスプVisp乗換はさほどゆっくりなどしていられない。

ツェルマット鉄道BVZ
ブリグBrig始発、ヴィスプVispまで国鉄と平行に走ってから山の中へ進んで行く。
ブリグ駅は反対側のアルプスへ行く別の私鉄があり、さらにその先の私鉄と3社を結んでツェルマット/サンモリッツ間の直通運転をしている「氷河特急」Glacier Expressもある。時間帯によってはこの直通になっている場合もある。
4-6両編成で指定席はない。
ツェルマットZermatt(1604m)までブリグBrigから1時間25分。ヴィスプVispからは1時間5分
車やバスでテーシュTaschまで行く場合には11分。
夏季と冬季のシーズン中はツェルマットZermattとテーシュTaschの折り返しだけの列車も多い。
帰路にブリグBrigに戻るときは行き先表示にご注意。

ツェルマットからの登山鉄道・ロープウエイ

3つのルートに分かれている。
ツェルマットから上に行く各鉄道やロープウエイに乗り放題の「ピーク・パス」もある。
3,4日間がある。夏季と、冬のスキーシーズンとシーズンオフでは料金が異なる。
シーズン中は各乗り場とも切符売り場が時間がかかるので、高いが便利なパスだ。

ゴルナーグラート・モンテローザ登山鉄道 Gornergrat Monte Rosa Bahn(GGB):(アブト式)
行き先:ゴルナグラート Gornergrat(3130m)
ツェルマット、モンテ・ローサなど一望できる展望台。ホテル・レストランあり。

始発駅:ツェルマット鉄道BVZのツェルマット駅向かい側。
途中駅:
-フィンデルバッハ Findelbach
-リップェルアルプ Riffelalp
-リップェルベルク Riffelberg
-ローテンボーデン Rotenboden

終点までの所要時間:約35分
さらに、ここゴルナグラートからストックホルンStockholn(3532m)までのロープウエイもある。
途中駅で乗換になっているが、15分で山頂駅(3407m)まで行くことができる。冬はスキーでここから滑降する。

地下ケーブルカー
行き先:スネガ Sunnegga(2288m)
所要時間3分で、700m上がってしまう。
マッターホルンからは少し遠くなるが、その雄大な稜線が一望できる。
特にハイキングするには一番スイスらしさを堪能できるところだ。
#ref(p-chZermatt-2.jpg,right,around,,,,50%)
途中に沢山のスイスの古びた山小屋があるフィンデルン村 Findelnなどを通る。

ゆっくり下って、ツェルマットの町まで下りてくるか、疲労や天候変化などがあっても途中からゴルナーグラートモンテローザ登山鉄道に乗って帰ることもできる。
-ウンターロートホルン(3103m)行き:
スネガ駅前からロープウエイで約20-30分
途中、ブラウヘルトBlauherd(2577m)までは7-8分だが、その先の接続に時間がかかる。
ウンター・ロートホルンからのパノラマは、東はオーバー・ロートホルンにさえぎられているが、南西にマッターホルン、南はフィンデル氷河、西はツェルマット、そして北はニコライタールの谷まで広がっている。

ロープウェイ:
行き先:クラインマッターホルン Klein Matterhorn(3883m)
ヨーロッパで最も高いところにある展望台。夏スキーも楽しむことができる。
高いところなので、ダウンジャケット必携。
途中で乗換となるが、枝分かれしているロープウエイもある。駅の案内看板を見てどのロープウエイに乗るかを選択する。
シュワルツゼーSchwarzseeへは、フーリ駅Furi(1836m)経由となる。
マッターホルンに最も近いところにあるため、アルピニストはここが拠点となるが、ここから下るやや長いハイキングコースもある。
シュワルツゼーからはツェルマットは見えないため、観光客は行かないので、夏の一時期は運休することがある。
のりば:シュルーマッテン
ツェルマットの町外れに位置する。駅からは約15分かかる。
マッターホルンバスが循環している。
所要時間:クラインマッターホルンまで約40分、ゴンドラは6人乗り。

ツェルマット市街地

-狭い町のメインストリート駅前通りは、ホテルやレストラン、土産店が並ぶ約50Omの目抜き通りで、一年中観光客が絶えない。
-日中は山の上に上がっている人たちが、夜一斉に街に繰り出すため、どこもレストランは満席状態になっている。滞在しているホテルにレストランの付いていないところも多い。食事に時間をかけるから、待っていてもなかなか空いて来ない。コンビニで何か買っておいた方がいい。
-冬は路面が凍結しているので、スキー用のアフターブーツなどがいい。
-フランスなどのように冬休みが地域ごとに交替で実施されている国があるため、1-2月は子供たちが多い。親が注意するわけでもなく、むき出しのスキー板を横にして闊歩するし、そのまま振り返ったりして危険極まりない。危うきに近寄ることなかれだ。


ツェルマット市内の見どころ
山岳博物館 Atpines Museum
マッターホルン初登頂の記念品や、初期のガイド、ツェルマットを訪れた有名人たちの思い出の品が陳列されている。
イギリスの若いイラストレ一夕ー、エドワード・ウインパーのマッターホルン初登頂後におこった事故の記録や山々の縮小模型など、アルプス登山の責重な資料を展示
マッターホルンの各山稜や岩壁の状態を知りたいときには、マッターホルンの立体模型がある。
古いツェルマットに関する大きなセクションがあって、山の住居の室内が復元されている。

ツェルマットのホテル事情
ツェルマットはホテルの確保しにくく、旅行業者泣かせのところだ。
沢山の人が訪れるのに、十分に受け入れるほどの規模でもなく、毎年来ているヨーロッパの人たちは数年先まで予約しているので、空室が少ない。特に夏と冬のスキーシーズンは絶望的に確保しにくい。

多くが1週間以上滞在している。2-3泊などはネット予約でもシーズン中はなかなか受け入れてくれない。スキーシーズン中などは週間単位のセット予約になっているホテルもある。

こじんまりまとまったホテルが多く、概して設備は整っていて清潔だが、決して無駄なものはない。温水プールやサウナまであるものからシンプルなスイスシャレータイプのこじんまりした山小屋風まである。

少しシーズンを外した方がとりやすい。