スイスは26ある州のすべてでワイン産地が行われているが、生産量が少なく,国内で消費される量の約2倍のワインが輸入されている。
従って,外国にはあまり輸出される量は極めて少ない。
山間部の多い土地柄で、手入れや摘み取りなどに機械化ができず、大変な手間がかかるため、生産コストも高い。

種類は赤、白、ロゼ、スパークリング、それぞれに辛口から甘口まで幅広い。
特に白ワインは名物のチーズフォンデュなどにも使われているように消費量も多い。
各地域で栽培面積が限定的なため、ワインの銘柄はそれぞれの町や村が独自につけているため,それらを地域毎に分けて総称して呼ぶことが多い。

地域別ではスイス南西部のフランス語圏のレマン湖の北岸からローヌ川流域を東へ遡った地方でスイス全体の75%が栽培されている。


地域別ワイン産地

スイス南西部(フランス語圏)

全国の75%を生産している。
ヴァレー州Valais Canton
ローヌ河畔地区で国際生産量の50%を占める。赤ワインの比率が高い。ぶどうの品種は30種以上。
ヴォー州Vaud Canton
レマン湖岸地区、ヴァリス州に次ぐ生産量。4の栽培地区、26のAO,内17がAOC
ジュネーブ州Geneve Canton
レマン湖岸の限られた地区ながら、2がAO,1がAOC
ヌーシャテルNeuchtel Canton
湖岸の広い地区で赤、白ワインを生産する。ピノ・ノワールから作られるロゼも評判がいい。
18の栽培地区で良質のワインを産出するが、生産量が非常に限定的。

スイス南部(イタリア語圏)
ティチーノ州Ticinoとグラウビュンデン州の一部
生産量では7%にすぎないが、国内では第4位になる。ほとんど国内で消費される。
品種はメルロで、赤、ロゼ、白、スパークリングまで作られる。

スイス東部(ドイツ語圏)
チューリッヒ州、シャフハウゼン州、グラウビュンデン州、アールガウ州、トゥールガウ州。
広い地域にブドウ畑が点在しているが生産量は全国のわずか17%に過ぎない。
赤ワインの比率が高い。
品種はピノ・ノワール。