アウグスブルク

概要
(バイエルン州)
人口:約270000人
-ロマンチック街道の中で一番大きな都市。
-この街の歴史は古く、その名前に由来するように、紀元前15世紀のローマ皇帝アウグストの時代から2千年も続いている。
-交通網の重要な拠点として発展し貿易の中心地となり、、さらに13世紀には全世界に君臨したフッガー家とヴェルザー家という2大財閥が、世界都市、皇帝と帝国会議の街としての基礎をつくった。
-文字通りヨーロッパ最大の大富豪一家の本拠地にもなった。
中でも「富者」と呼ばれたヤーコプ・フツガーJakob Fugger(1459〜1525)は、帝国の御用銀行家、ハプスブルク家の債権者として歴史にその名をとどめている。
フツガ一に対するハブスブルク家の債務は、永遠に償却されずに終わった。
-ヤーコフ・フツガーはまた1519年に貧民のために集合住宅フッゲライFuggereiも建設している。世界最初の社会福祉住宅で66戸のこぎれいな切妻屋根の家屋が並んでいる。
戦後、近代化はされたが、何世紀もの間、毎年ほぼ同額の家賃(1ユーロ)と、共用設備と日に3度の礼拝が守られてきている。
-アウクスブルク市の紋章のモチーフとして、あちこちに「松かさ」が出てくるが、これは繁栄を表す古いシンボルである。
-彫刻家、画家、音楽家の創造の場としても盛んであり、多くの芸術家を輩出している。
モーツアルトについても、本人はあまり関係ないが、父親がアウクスブルク出身ということが、当地の誇りになっているようで、博物館や銅像が建てられている。


アクセス
鉄道
ミュンヘン中央駅Munchen Hbf.から長距離線の特急ICEが30-60分間隔であるが、近距離(ウルム行き)がノンストップで40分間隔で運行されている。どちらも40分で行く。
アウブスブルグ中央駅前からはロマンチック街道を走るバスの出ている。

見どころ
市庁舎 Rathaus:
市庁舎広場Rathausplatzは町の中心に位置しそこに建つ市庁舎は2つのタマネギ型の円屋根のある8角塔が連なる、
建築家エリアス・ホルによって、1615-1620年に建てられた。
これはアルプス以北にあるルネッサンス様式の最も重要な世俗的建築といわれる。3階の建物を飾っているのは大きさ4mの松かさ。これは市の紋章で繁栄の象徴とされたもの。
黄金の間Goldener Saalでは復元された豪華絢爛な木組みの天井に注目。
左隣のベルラッハ塔Perlachturmを上ると、晴れていればアルプスの峰々が展望できる。

大聖堂 Dom:
ドイツで最古の人物画を描いたガラス色彩画として数えられるステンドグラスは、11世紀後半に作られたもの。
ダビデ王や預言者ダニエルなどの人物を並べている。
また、ロマネスクとゴシック様式のフレスコ画や、丸天井、ハンス・ホルバインのパネル画は、見ごたえがある。
南側の青銅の扉は、つくられてからおよそ1千年以上も経つ貴重なもの。

フッゲライ Fuggerei
世界最古の社会福祉住宅。
皇帝や国王の金庫番だった豪商ヤコブ・フッガーによって建てられた。
8本の通路があり、その両側に66戸のこぎれいな切妻屋根の家屋が並んでいる。
かつての救貧院はいまも老人専用のアパートになっている。
施設所属の教会もある。
フツゲライ博物館Fuggereimuseumでは、昔のフッゲライの住民がどんな暮らしをしていたかがわかる。、

聖ウルリッヒ&アフラ教会 St.Ulrich und Afra
1555年の宗教和議によりキリスト教の新教と旧教の和解が行われた記念に建てられた、ふたつの宗教をもつ珍しい教会。
また、建物は、ルネサンス、バロックと後期ゴシック様式の入り混じったもの。

聖アンナ教会 St.Anna
カルメル修道院によって築かれ、その後拡大された教会。
ゴシック様式の壁画のある金細工チャペルや、ドイツ最初の宗教ルネサンス様式の建築物とされるフッガー家の墓所礼拝堂がある。
宗教改革者マルティン・ルターが滞在した部屋は宗教改革記念室Lutherstiegeとされている。

モーツアルト記念館 Mozarthaus:
モーツアルトの父レオボルトの生家。
フラウエントーア通りFrauentorstrasseから出る。資料を通して、モーツアルト家の家系がシュヴァーペン地方出身だったことや、若き楽聖に受け継がれた芸術的才能の系譜などが紹介されている。

マクシミリアン博物館Maximilianmuseum:
多数のバロック・ロココ時代の金銀細工も所蔵している。

赤い円 Rotos Tor:
16世紀の城壁の一部をなす城門で、二つの丸屋根と中庭がある。
町の側にある塔は、付柱や胴蛇腹の装飾で覆われている。
城壁のあたりは野外劇場になっていて、6月末と7月末にはオペラが上演される。

国立美術館 Staatsgalelie in der Kunsthalle:

ベルトルト・ブレヒト記念館 Berblt Brecht Gedenkstatte:
劇作家・詩人ブレヒトが生まれた家。
その作品は、共産主義的だとしてナチスに発禁処分にされ、後には同じ理由で西ドイツの人々にも敬遠された。

シナゴーグ Synagoge:
1914〜1917年に建てられたアールヌーボーの礼拝所.
中にはドイツと中央ヨーロッパに住んでいたユダヤ人の生活に関する展示を行っている、ユダヤ文化博物館がある。

ガレリー・ノア&ヴァルター美術館Galerie Noah & Kunstmuseum Walter
新しい博物館で、ガラス宮殿Glas Palaceと呼ばれる、鉄とコンクリートとガラス製の建物の中にある。
6000点以上になる現代美術の作品のコレクション
http://www..galerienoah.com