シュバンガウ Schwangau
-フュッセンから東へ4kmにある小さな町。
2つの城が囲むこの町はドイツで最も観光客の多く集まるところ。
城を訪れるすべての車はこの町の大きな駐車場に入る。
わずか1km足らずの1本の通りの両側はホテル・レrストランやお土産屋となっており、昼食時ともなると団体客でごッたかえす。
-通りの突き当たりの駐車場に接してアルプ湖Alpseeがある。
一周30分ほどの小さな湖だが、この湖からの2つの城の景色はすばらしい。
-絵葉書にあるようなノイシュヴァンシュタイン城正面は一般の旅行者には撮影できない。
垂直に切り立った岸壁を登るアルピニストしかそのアングルは得られない。
-城の正面入り口少し手前から上に上がる道を10分登ると、マリエン橋に至る。
この橋の上からノイシュヴァンシュタイン城の全景を眺めることができる。
-町の中心地から1kmほど離れたところに、ロープウエイ(テーゲルベルグ)のりばがある。
これを利用すると、途中からノイシュバンシュタイン城正面がとらえられる。
山頂はパラグライダーのジャンプ台になっている。
ここからノイシュヴァンシュタイン城を横から見降ろすマリエン橋まで約1時間の下りのハイキングを楽しむことができる。


アクセス
-バス
フュッセン駅前からバス#9713がシュヴァンガウまで行く。(ロープウエイのりばを経由する)
ミュンヘンから鉄道でフユッセンまで来て城の観光をして日帰りする場合には、ミュンヘンを早朝に出発しないといけない。
城の外観だけを眺めるだけならそんなに時間を要しないが、入場する場合には、チケットを確保してから実際に見学できるまでの時間が予想できない。
http://www.schwangau.de

ノイシュヴァンシュタイン城 Schlos Neuschwanstein
-ロマンチック街道で最大のハイライトとなる白亜の城。
-無数の塔や鋸壁に頂部を飾られた、灰白色の花崗岩でできた城はドイツアルプスの麓に建つ。
-バイエルン国王ルートヴィッヒ2世が憧れてやまなかった、ワーグナーのオペラ『ローエングリン』や『タンホイザー』の世界に捧げ、17年におよぶ歳月とバイエルン王国の存亡を傾けるほどの巨額の資金投じて建設された。
実際、オペラの名場面を城内の壁画に数多く描かせている。
現在では、バイエルン州の貴重な観光収入源ともなっている。
-200mの高さの岩の上に建つノイシュバンシュタイン城は、1869年9月5日に建設が開始され、王の亡くなった年1886年まで続けられた。
-最初の構想は建築家ではなく舞台演出家によって練られ、ルートヴィヒ2世が自らデザインしたといわれる。
おとぎの世界に迷い込んだよう現実離れした印象は、至る所、絢爛とした彫刻品や壁画で飾られた内装のいたるところで見られる。
-王はノイシュバンシュタイン城の建設中は、黄色い城ホーエンシュバンガウ城Schlos Hohenschwangauから進行状況を眺めていたという。
-国が傾くほどの莫大な巨費を投じて建設したのに、王がここに滞在したのは、わずか170日にすぎなかった。
-1886年6月10日、ミュンヒェンからやってきた政府委員会の役人によって王の廃位が通告された。
妃もめとらなかった王は、1886年6月12日の朝、ノイシュバンシュタイン城からシュタルンベルク湖畔のベルク城へと連行され、翌13日、湖Starnberger Seeで謎の死を遂げている。
このルートヴィッヒ2世の孤独で数奇な運命については、今もなお、諸説が語られていて人々の関心を集めている。


城へのアクセス
-城へのシャトルバスの終点駐車場から山の上の城までは1.4kmあるが、観光客は馬車か専用乗合バス利用(いずれも有料)または徒歩で広い急な坂道を徒歩で(所要30-40分)上る。
-バスは冬期の降雪の後ではスリップの危険があるため運休となる。
-シャトルバス:
発着所はホテル・リーズルHotel Liesl前。(町の一番奥)
チケットはホテル・リーズルのフロントでも販売している。
-馬車:
発着所はホテル・ミュラーHotel Muller前。
-ミュンヘンからの定期観光バスは一般のバス同様に発着場までをピストン輸送しているだけで城への案内はなく、各自が上って個人入場することになっている。

入場券購入&城内ツアー
-チケット:
入場券は城の入口窓口のみで購入できる。
チケットは時間指定される。ネットでも予約できる。
http://www.ticket-center-hohenschwangau.de
-城内案内
城内の開館は10-3月は10:00-16:00、4-10月は9:00-17:00、
閉館は11月1日、12月24、25、31日。
城内を見学するにも、35分ほどのガイド付ツアーに参加する必要がある。
ドイツ語、英語、フランス語に別けてに20-30人をまとめて引率する。
その他の外国語のガイドによる説明はすべて禁止されており、オーディオガイドを利用する。入口で日本語のオーディオガイドを借りる。オーディオガイド使用料は入場料に含まれている。
ツアーの添乗員・通訳とも城内ガイドは出来ない。


ホーエンシュヴァンガウ城 Schloss Hohenschwangau
-シュバンガウの町のノイシュヴァンシュタイン城とは反対側の小高い山の上に立つ黄色い城。
-ルートヴィヒ2世は夢見がちな幼少時代の大半をこの城で過こした。
-1832年から1836年にかけて、当時皇太子だった後のバイエルン王マクシミリアン2世が、12世紀の城の廃墟の上に建てさせた。
イギリスの城・宮殿建築の影醤を強く受けた新ゴシック様式で、当時の中世趣味と、王の騎士ロマンヘの偏愛を反映している。
-ノイシュヴァンシュタイン城の過度の重々しい装飾に比べると、この城はまだ住居とし
ての性格を保っている。
-ルートヴィヒ2世の母マリア女王が長くここに住んでいたため,比較的温かみのある雰囲気が漂っている。
-ルートヴィヒが初めてワーグナーと出会ったのも、この城だった。
-3階にあるかつての音楽の間Musiksalonには、ルートヴィヒために、作曲家ワーグナーが自身が弾いたという四角いピアノが置いてある。
-王の寝室にも、夢幻的なロマンチックな要素が見られる。
天井が星をちりばめた天空に見立てられていて、その星が電灯のように灯り、星座を好きなように明滅させることができた。
-部屋の窓から、ルートヴィヒ2世はノイシュヴァーンシュタイン城建築の進行状態を望遠鏡を通して監督することができた。