Red Nacional de Ferrocarriles Espanoles (RENFE)
(ご注意)
スペイン国内での鉄道撮影は非常に厳しい。駅構内での撮影や停車している列車の撮影に関しては、警備員から厳重な注意を受ける。
特にマドリッド・アトーチャ駅は列車爆破テロが起きたため監視が厳しい。

スペインの鉄道は、4つの異なった軌道の列車が運行されている。
広軌 (1668 mm): 11,829 km (大部分が電化)
標準軌 (1435 mm): 998 km (全区間電化)
メーターゲージ (1000 mm): 1,926 km (大部分が電化)
狭軌 (914 mm): 28 km (全区間電化)

それぞれ歴史的背景があって、大部分の区間が他のヨーロッパ大陸と異なる広軌ゲージを採用しているが、超高速の新幹線ルートでは相互乗り入れの必要性が高まり標準軌で建設されている。
大部分がスペイン国鉄(RENFE)が運営している。
狭軌道のものはスペイン狭軌鉄道(FEVE)または地方自治体が運営している。

超高速列車(新幹線)

1992年にマドリッド・コルドバ間に新しい線路を敷設して高速列車AVEの運行が開始された。フランスの高速列車TGVの技術をベースに開発されたためデザインもTGVそっくりで、日本のような電車式ではなく、前後を電気機関車による牽引方式を採用している。フランスのTGVと相互乗り入れの可能性を考慮してレール幅も標準軌道が採用された。
1時間ごと、朝夕は30分ごとの運行で、マドリッドからセビーリャまで、最短約2時間半で運行中。
さらの新幹線工事が進み、現在は、
マドリッド(アトーチャ駅)〜コルドバ〜セビリア(アンダルシア線)
マドリッド(アトーチャ駅)〜バルセロナ(東部線2008年全線開通)
マドリッド(チャマルティン駅)〜バリャドリード(北部線)
マドリッド(アトーチャ駅)〜ヴァレンシア(ヴァレンシア線2010年12月開通1時間30分)

マドリッド〜バルセロナ間の新幹線ルートはさらの延長され南フランスへの延長直通運転をすすめている。
すでにピレネー山脈を貫通するトンネルも2007年に完成しており、フランスのBoulou経由で新しいルートの工事も進められている。

マドリッド〜ヴァレンシア路線の開通により、スペインの超高速鉄道網は総延長2056kmとなり、欧州最長を誇ってきたフランス(1896m )を抜いて高速鉄道距離でトップになった。


在来線高速列車(広軌)
GRANDES LINEASグランデス・リネアス: 400km以上の都市間を結ぶ長距離路線
7区間ある。
カタルーニャ、
アンダルシア、
ガリシア、
北東部(バスク地方)、
北西部(カスティーリャ・アストゥリアス地方)、
南東部(バレンシア・ムルシア地方)、
南西部(エクストレマドゥーラ地方)

路線によるカテゴリー
TALGO (タルゴ)
DIURUNO (ディウルノ)
INTERCITY (インターシティ)

ALTARIAアルタリア:
マドリッドからアリカンテ、パンプローナ、カディス、バルセロナを結ぶ)、
ALARIS アラリス:
マドリッドからバレンシアを結ぶ。

ALCO アルコ;
バルセロナとバレンシア間を結ぶ

EUROMED エウロメ:
バルセロナとアリカンテ間を結ぶ

寝台特急
TREN HOTEL (トレンオテル)
TREN ESTRELLA (トレン・エストレージャ)。
スペイン国内のみでなく、パリ・ミラノ・リスボンなどへ運行されている。


REGIONALESレヒオナーレス: 中距離路線
マドリードから地方への路線
ラ・マンチャ地方方面、
カスティーリャ地方方面、
カタルーニャとアラゴン方面、
アンダルシア方面、
ガリシア方面

地方都市間の限定区間の路線
REGIONAL レヒオナル
各駅停車、
REGIONAL EXPRES  レヒオナル・エクスプレス
T.R.D. テ・エレ・デ
快速列車(各駅停車の路線で停車駅を限定して運航している)

CERCANIAS セルカニーアス: 近郊線
マドリード、バルセロナ、マラガ、セビリア、カディス、ムルシア、バレンシア、ビルバオ、サン・セバスティアン、サンタンデール、アストゥリアスにある路線。

チケットの種類
改札はない
PREFERENTE(プレフェレンテ)1等、
TURISTA(トゥリスタ)2等
タルゴなどでは、列車に乗る前にホームで検札が行われることもある。

鉄道パスを利用する場合には、座席指定券は窓口で追加料金を払う必要がある。

スペインの鉄道パス
スペインには2種類のパスがある。
いずれのパスも新幹線AVE、ホテル列車、タルゴ2000、タルゴ(タルゴナイト)には適用されず、それぞれに割引制度が設定されている。
ユーロメッドには座席指定料金のみで利用できる。
通常の夜行寝台・座席指定席には指定料金が必要になる。

スペイン・フレキシーパス(1・2等)
スペイン国鉄(RENFE)のみ通用。有効期間は2か月間で、通用日数を3日〜10日の間を選択できる。

イベリック・レールパス(1等のみ)
スペイン・ポルトガルの国鉄線で有効なフレキシータイプパス(3〜10日間)

ホテルトレイン
ゲージ自動変換列車ができて、マドリッドとバルセロナを中心としてヨーロッパの隣接するいくつかの国と夜行寝台優等列車「タルゴナイト」が誕生した。
一般の寝台列車に比べて客室のグレードが高く、専用シャワー付きのものもある。現在は以下の5ルートに設定されているが、需要によってはさらに新ルートも期待できる。
-フランシスコ・デ・ゴヤ号: マドリッド〜パリ
-ホアン・ミロ号:       バルセロナ〜ミラノ
-ルシタニア号:        マドリッド〜リスボン
-パブロ・カザルス号:     バルセロナ〜チューリッヒ

客室内容は
-グランクラッセ:
1等より上のサービスを受けられる。シングルとダブルがある。専用シャワー・トイレ付き。
-プリファレンテ:
1等、シングルとダブルがある。専用シャワー・トイレ付き。
-ツーリスト:
4人用の2等コンパートメントで洗面台を備えている。
食堂車:朝食、ランチ、ディナーがサービスされる。料金は全て料金の中に含まれる。