概要
国際的な映画祭など一年中クオリティの高いイベントが開催されることで世界的に知られ、華やかな雰囲気に包まれた高級リゾート都市。

1834年にイギリスのブルーハム卿がコレラを避け当時小さな漁村だったカンヌに滞在したことをきっかけに、当時この土地を投資家やフランスの貴族がリゾート地として開発し急速に注目され、カンヌの華麗なる歴史の幕が開いた。

海岸沿いに東西に延びるクロワゼット通り Bd. de la Croisette には椰子の木が植えられ、リゾート地らしい雰囲気の中、散歩を楽しめる。
超高級ホテルもこの通り沿いにある。平行しているアンティーブ通り Rue d'Antibes はお洒落なブティックが並ぶショッピングストリート。

毎年5月のカンヌ国際映画祭のメイン会場となるのが旧港の手前にあるパレ・デ・フェスティヴァル Palais des Festivals et des Congres で、レッドカーペットが敷かれる有名な入口の階段には、記念撮影する観光客が連日絶えない。
会場の周りには、数々の歴代の映画スターをはじめ有名人の手形がずらりと並ぶ。
カトリーヌ・ド・ヌーブ、シャロン・ストーン、黒沢明獲得などもある。

世界の脚光を浴びる華やかなリゾート地だが、一方で、そこにそっと寄り添うようなカンヌの穏やかな表情がある。
旧港の西側にあるル・シュケ地区 Le Suquet はから緩やかな狭い坂道を昇って行くと、その佇まいは一変する。南仏の柔らかな日差しに見守られた町の素顔があふれているカンヌの旧市街である。
古い建物を利用した洒落たレストランも多い。
その中でひときわ広いスペースを取っているのが、マルシェ・フォービル Marche Forville.(12 Rue Louis Blanc)。
入口には大きなアーチ形のゲートがある。
一日中活気にあふれている。野菜や果物も色鮮やかで大振り、豊かな暮らしを営む人々が集まる町なので、食材も豊富で、工夫を凝らした惣菜などがぎっしり並ぶ。
少しずつ買って試食してみたい欲望に駆られる。
さらに旧市街を散策すると、個性的な店が並ぶ。


アクセス
空路
パリ・オルリー空港からニース・コート・ダジュール空港へ約1時間。
空港から市街までバスで約45分。
鉄道
ニースからは在来線で約35分。


見どころ
シュケの丘
旧市街の緩やかな坂道を上がって行ったところ。
クルーズ船がひしめく華やかな岸辺と穏やかな旧市街が共存するカンヌの町が一望できる展望台。

ノートル・ダム・ド・レスペランス教会 Église Notre-Dame de l'Esperance
シュケの丘の上に建つ。
内部には地中海の歴史を展示するラ・カストル博物館 Musee Castre があり、中庭の塔からは市街を一望できる。


レランス諸島 Iles de Lérins
カンヌの沖合いに浮かぶ島、旧港から発着するフェリーでサント・マルグリット島やサン・トノラ島へ約15分で渡ることができる。


ホテル
映画祭が開催される時期のホテルは1年前から予約でいっぱいになる。
高級ホテルは関係者にほとんどブロックされていて確保が難しい。中級帆ホテルでも、
料金もこの期間前後は跳ね上がる。


南仏定番の名物メニュー
トマトのファルシー Tomates Farcies
トマトの挽肉詰め。

ピザーラ・デェール Pissaladiere
玉ねぎとアンチョビのピザ