概要
リトアニア共和国の首都。
東ヨーロッパで最も大きな旧市街がある都市のうちのひとつ。
市内をネリス川が流れる
旧市街には中世の時代のさまざまな様式の教会が建っている。
バルトの他国の首都タリンやリガと異なり、ドイツ商人の影響を受けずに内陸に開かれ、森に包まれた落ち着いた雰囲気を持っている町となっている。
14世紀前半から商人や職人たちが集まり東西貿易の中継地点として急速に発展、16世紀にはヨーロッパ有数の都市となった。
「バロックの町」と呼ばれるように、旧市街を中心として華麗なバロック建築が数多く残されている。
メインストリートとなるのは、カテドゥロス広場 Katedros Aikste から南に走る夜明けの門通り Ausros Vartu からピリエス通り Pilies へと続く道。
これらの通りの周辺に見どころが集まっている。
またカテドゥロス広場から西へ延びるゲディミノ大通り周辺が新市街となっていて、カフェやみやげ物店が並ぶ。TA


空 港
ビリニュス国際空港 Vilnius Oro Uostas=Vilnius International Airport(VNO)
市街から南に約6km。


見どころ
大聖堂
聖スタニスラウスと聖ヴラディスラウスの大聖堂。
ギリシャ風の白亜の教会。
13世紀にミンダウガス大公によって建設された。
その後何世紀もの間に変化を遂げ、19世紀に古典主義調に改築される。

ゲディミナス城 Gedimino Pilis
ゲディミナスの丘の上と下に築かれた城。
13世紀に丘の上の城 Aukstutine Pilis が建てられた後、16世紀頃に下の城 Zemutine Pilis が完成。
1323年にゲディミナス大公国の首都に定められたヴィルニュスのシンボルとなっている。
ネオ・クラシカル様式の巨大な大聖堂 Alkilatedra Bazilika や武器庫なども城を構成する建築となる。破壊と再建を繰り返した城は、1940年代に修復され現在の姿となる。
丘の上にあるゲディミナス塔 Gedimino Bokstas の内部は歴史博物館として公開されている。
ソ連邦からの独立を勝ち取った1989年8月23日19時にバルト3国の人〃が手をつなぎ人間の鎖を作った時の起点となった城で、独立の象徴ともなっている。

聖アンナ教会 Sv. Onos Baznycia
16世紀に建てられた赤レンガの教会。当時の技術を集めて造られたゴシック建築の傑作として称えられる。
1812年にロシアに向かうナポレオンがヴィルニュスに滞在中「どうにかして手に入れたい。」と言ったほど美しい教会。
3本の塔が特徴的で、正面のファサードには33種類の異なる形のレンガが使われている。教会裏手には同時期に建てられたベルナルディン修道院 Bernardinu Baznyciaがある。TA

聖ミカエル教会;

聖ヨハネ教会

聖カジミエル教会;

聖三位一体教会;

聖霊教会;

旧市庁舎;

夜明けの門

2階部分に黄金の聖母マリア像を祭っている

ヴィリニュス大学
400年以上前に建てられたヨーロッパでも最も古い大学のうちのひとつ。
長い歴史と美しい建築様式をほこり、国内で最も威信のある最大級の大学。

3つの十字架の丘 Triju Kryziu Kalnas
この丘でフランシスコ派の僧侶7人が殺され磔(はりつけ)にされたという言い伝えがあり、17世紀頃に3つの十字架が建てられた。ソ連占領中に破壊されたが、1989年に再建された。
丘の上から旧市街を見渡すことができる。TA

聖ペテロ・パウロ教会 Sv. Petro il Povilo Baznycia
ビリニュスのバロック建築で最高傑作に挙げられる教会。
1668年から7年間かけて建造が行われ、内装にはさらに30年かかって完成された。
内部は、聖書を題材にした約2000もの越えるバロック調の華麗な漆喰彫刻に埋め尽くされ見るものを圧倒させる。その製作には、イタリアから招かれた彫刻家たちと数百人の地元の職人たちが関わったと伝えられる。TA

KGB博物館(虐殺犠牲者博物館)
ソ連時代に地下が牢獄として使われ、ひどい拷問の様を見学できる。

アンタ・カルニス墓地;

国会議事堂;

議事堂前の広場に事故車から創られたユニークなオブジェがある。
リトアニアがEU加盟国内で最も交通事故発生率が高い国となってしまったことに因んで制作されたもの。

テレビ塔


郊 外
トラカイ城 Traku Salos Pilis

ケルナヴェ遺跡(世界遺産)
国家発祥の地。
13〜14世紀リトアニア大公国の首都だったところ。
毎年夏至の日に「ラサの祭」が行われる。

ヨーロッパ・パーク
ビリニュスから19km程の野外美術館。
ヴィリニュスの北26kmの地点を地理上のヨーロッパの中心地とフランス国立地理院が認定したことを記念して誕生した公園
公園には日本、アメリカ、ベラルーシ、カナダ、ペルーなど27カ国の芸術家による90を超える作品が展示されている。

グルータス公園
ヴィリニュスから車で南に1時間半
ソ連時代どこの町でも目にすることの出来た、レーニンやスターリンなどの銅像をリトアニア中から集められ展示されている公園で、2001年にオープンされた。
独立後に取り壊されたもので、当時のプロパガンダに利用されたポスター、書籍なども展示されている。
当時のラジオ放送が流されたり、レストランではウェイターらが当時の共産党少年団の制服を着ているなどの工夫が凝らしてある。
共産主義プロパガンダやレーニン、スターリンなどの顔をプリントした土産物など売られている。