リスボンの北約120km、コインブラの南約100km
ポルトガルワインの名産地
*建国発祥のゆかりの修道院、サンタ・マリア修道院 Mosteiro de Santa Mariaは、1152年から1178年にかけてアルコア川とバサ川に挟まれた土地に建てられた。
*修道院はシトー派の修道会に委ねられ、質素・簡潔を基本とするシトー派の精神を反映したロマネスクからゴシックへの過渡期の建物で、内部も至って簡素である。教会には、ポルトガル彫刻の最高傑作といわれるペドロとイネスの一対の石棺がある。


ペドロ王子と王妃の侍女イネスの悲恋物語
アフォンソ4世の王子ペドロは、カスティーリャ(スペイン)の姫コンスタンサと政略結婚を強いられるが、姫に同行してきた侍女イネス・デ・カストロと激しい恋に落ちてしまう。父王の怒りを買った二人は引き離されるが、コンスタンサが亡くなると、ペドロはイネスとの関係を公然にし、二人の間には3人も子供が生まれた。
だが、カスティーリャ王国の圧力を憂いた王と重臣たちによって、イネスはコインブラの涙の館で喉を切られ殺されてしまう。王子は父親の死後、ペドロ1世として即位すると、イネスを正式な妻として教会に認めさせ、彼女の殺害に関わったものを処刑した。さらにコインブラに埋葬されていたイネスの遺骸に化粧を施し、絹の衣装を着せてアルコバサに運ぶと、玉座に座らせて、重臣たちにその手に接吻させることで王妃として認めさせたという。TA