ポルトガルの一大穀倉地帯。
リスボンの南東約190km。エヴォラの南約80kmのページャは,「ポルトガルの穀倉」と言われるバイショ・アレンテージョ地方の中心で,人口約2万人の町。リスボンと,アルガルヴュやスペインのアンダルシアのほぼ中間に位置し,交通の要衝でもある。
紀元前に古代ローマによってつくられた町は,西ゴート,イスラム・アラブ(ムーア)の時代を経て,1300年頃サンショ1世によって,ローマの城砦跡にカステロが建てられた。現在,高さ37mの塔が残り,一部は軍事博物館になっている。そばにはローマ時代のアーチが残り,すぐそばのロマネスクの教会,サント・アマロは,西ゴート博物館になっている。
15世紀の修道院ノッサ・セニョーラ・ダ・コンセイサンは,尼僧マリアナが,僧房の窓からフランスの司令官を見初め,5通の恋文を送ったというエピソードが残る。
この修道院は,今は地方博物館になっていて,見初めたという窓も復元されている。
考古学上貴重なコレクションを収蔵するレオノーラ王妃博物館は,17世紀のバロック様式の教会だった建物。サン・フランシスコ修道院はポザーダとなっている。
ページャの北約30kmには,大規模な4世紀のローマの遺跡「サン・ククファテ」がある。
また,遺跡から西20kmの白い村アルヴイートには,中庭の美しいポザーダがある。