スペインとの戦いの舞台。
エストレモスから東へ55km,エヴォラからは約100kmのエルヴァスは,スペイン国境まで10kmあまりの国境の町。
丘に巡らした堅固な塁壁と濠に囲まれた,完成度の高い城塞都市で,スペイン軍の侵入戦争の舞台となった,国境ならではの緊張感を漂わせている。
全長7.5km,4階建ての15〜17世紀につくられたアモレイラの水道橋が,今も,西から水を運んで市街に向かっている。

見どころ
カテドラル Se
ホテル,観光案内所,バスターミナルに囲まれた町の中心レプブリカ広場。そのモザイクタイルの広場に面したカテドラルは,かつては司教座が置かれ,ゴシック様式だったが16世紀の再建の際にマヌエル様式になった。
内部は17世紀のアズレージョや大理石で飾られている。町の散策はここからスタートすると便利だ。

サンタ・クララ広場 Largo de Santa Clara
カテドラル横の道を上った小さな広場,サンタ・クララには,マヌエル様式を採り入れた大理石のペロウリーニョが立ち,一画には小さな八角形の教会,ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサンがある。1543年に建てられた教会だが,内部は17世紀のアズレージョでピッシリと覆われ,紋様が描かれた8本の円柱がドームを支え,幻想的な空間を作っている。
広場から狭い路地を抜けた,城壁の北端にあるカステロは,13世紀にローマの要塞跡に建てたムーアの城。レコンキスタの後,15世紀に拡張された。ここからの町と田園の眺望が素晴らしい。ここからレプブリカ広場に向かう小径は,花に埋もれた楽しい散策となる。