コインブラから直線距離なら約50km,自然公園となっているエストレラ山脈の南西端,アソール山脈の深い谷間の斜面にあるポルトガルでも古い村のひとつ,今は過疎化の進む人口120人はどの村である。
かつてサン・ペドロ・デ・アソールの山間の牧草地は,豊かな水源を持ち,草を求めて羊飼いたちが集まり,馬の飼育が盛んになった。今でもこの地方の人々は「牝馬の故郷」と呼ぶ。やがて集落ができ「カーザス・ピオダンCasas Piodam」と呼ばれた。
山の斜面に,片岩を積み,スレート葺の屋根の家が身を寄せ合うように集まっている。まるで村の前庭のような広場に面し,19世紀初めに建てられたマトリス教会の自が際立っている。駐車場にもなる広場には,小さいながら寛げるカフェやレストラン,民芸品の店などがある。
ピオダンヘは曲がりくねった細い山道のドライブとなるが,素晴らしい眺望を約束してくれる道であある。城砦の村である他のヒストリック・ビレッジとは,趣を異にしている。
(参考資料;ポルトガル政府観光局)