繁栄を物語るバロック様式の家々
エストレモスの北約60km,サン・マメーデ自然公園の入り口に当たるポルタレグレ(喜びの門の意)は,スペイン国境に近い人口約1万6000人の町である。
1290年にディニス王が築いた要塞はわずかしか残らないが,城壁に囲まれた町が丘の南斜面に広がっている。
盛んな羊毛産業を背景に,16世紀にはタビストリーの生産で有名になるが,さらに17世紀末に絹織りが加わって繁栄した。
こうした町の豊かさを反映した,17,18世紀のバロック様式の家々が,カテドラル広場周辺と広場から延びる6月19日通りに並んでいる。
宗教彫刻をこよなく愛した,詩人ジョゼ・レジーオ(1鮒1〜齢)の住まいは,彼の集めた宗教・民俗美術品を中心とした「ジョゼ・レジーオ博物館」となっている。
そのほか,市立博物館や,1772年にポンパル公が創設した,修道院を改装したタビストリー工房などが主な見どころである。
現在はコルクの生産も盛んで,ポルタレグレの西約2触1には,古城を改装したポザーダのあるクラトがある。