歴代王の居住地は闘牛の町に
テージョ川の北岸に位置する。
リスボンの北約80kmにあり,人口は約2万人。ローマ時代から交易の要衝として重要な位置を占めてきた町である。
いく度となくレコンキスタの戦場となったが,1147年にアフォンソ・エンリケスを奪回してからは,王家の住まいとなった。現在は,テージョ川流域地方の農業の中心地として,またポルトガル闘牛の盛んな町として知られている。
主な見どころは旧市街にある。ロマネスク・ゴシック様式のサン・ジョアン・デ・アルポラン教会 Igreja de Sao Joao de Alporaoは,考古学博物館になっていて,ローマ,ムーア時代の陶器類,中国の器類,アズレージョなどが収められている。入り口の左の美しい石のバルコニーには,彫刻が施されている。
1380年に建てられたゴシック様式のグラサ教会 Igreja da Gracaは,フランポイアンのファサードと大きなバラ窓が美しい。このバラ窓は,一枚の石から彫られたもので,その大きさはポルトガルでも最大級と言われる。ここには,ブラジルを発見したペドロ・アルバレス・カブラルとその妻や,初代セウタ提督となったドン・ペドロ・デ・メネセスなど,ポルトガルの歴史を彩った人たちの墓がある。
ほかに,マヌエル様式の入り口を持つマルビラ教会。サンタレンのランドマークであるカベサスの塔があり,ここからサンタレン市街の眺望が楽しめる。バロックのファサードで,内部がアズレージョで飾られたセミナリオ教会は,サンタレン観光には欠かせないスポットの1つである。