ボルトの東約120kn。シュラ・ド・マラン山麓の,ブドウ畑に囲まれた人口1万4000人の美しい町。
1482年コンゴ川の河口に到達した船長ディオゴ・カンの生家など,16〜18世紀の貴族の館が多く残る。
カンの生家は16世紀に改装されて,外観はイタリアルネッサンスとなっている。
14世紀ゴシック様式のカテドラルは,ドミニコ会修道院の教会だったもので,ロマネスクの影響が見られる。また,サン・ペドロ教会は,内陣が17世紀の多彩色のアズレージョで飾られ、聖歌隊席に夕ーリヤ・ドゥラーダ(金泥細工)も見られる。
イタリアン・ルネッサンス様式の市庁舎や,マヌエル様式のファサードが美しい観光案内所なども見どころのひとつ。
4km東の村マテウスには,ワインのマテウス・ロゼで知られるマテウスの館がある。
これはボルトのクレリゴス教会などを手がけたニコラ・ナソーニによるもの。18世紀のポルトガル・バロック建築の典型といわれ,文化イベントなどが催される。庭園の美しさもヨーロッパ有数で,館の一部が公開されている(月〜土曜,夏季9:00〜13:00,14:00〜18:00,冬季9:00〜12:00,13:00〜16:00。)。
近郊は黒い陶器や篭など,民芸品の生産地としても有名である。

(参考資料;ポルトガル政府観光局)