概要
スコットランドの首都。イングランドに統合されるまで、スコットランド王国の中心地として栄えてきた都市。

中世の風情を残す、灰黒色にくすんだ家並が続く町には、歴史的に貴重な建物が多い。~-東西に延びるプリンセス通り Princes Street および鉄道線路を境にして、南側にオールド・タウン(旧市街)、北側にニュー・タウン(新市街)とエリアが分かれている。これらの地域は世界遺産に認定されている。

また、大きなイベントや伝統行事が行われる。
新年を祝う「エジンバラ・ホグマニー」や、夏に開催される「エジンバラ・ミリタリー・タトゥー」、「エジンバラ・インターナショナル・フェスティバル」、「エジンバラ・フェスティバル・フリンジ」などが知られている。TA


アクセス
鉄道
ロンドン・キングス・クロス駅からインターシティーで約4時間30分。

空路
ロンドン・ヒースロー空港、ガトウィック空港から約1時間15分。


街の様子
オールド・タウンは、17世紀頃までの建築物が多い。険しい岩山にそびえ立つエディンバラ城とホリルード宮殿間の1マイルを結ぶ石畳の道、通称ロイヤル・マイル Royal Mile を中心にして歴史的な観光ポイントが数多く集まっている。
この道は、西からキャッスルヒル、ローン・マーケット、ハイ・ストリート、 キャノン・ゲートと名前を変えながら賑やかな通りが続く。

一方のニュー・タウンは、18世紀から発展。当時、裕福な商人や貴族を対象にして計画し造成された町となっている。
優雅なジョージ朝様式のテラスハウスが特徴的。オールド・タウンとは対照的に、街路は碁盤の目に延び整然としているが、観光ポイントは多くない。
美しい町並みを眺めながら散策するのがよい。

プリンセス通りはスコットランド屈指のショッピングスポット。由緒あるデパートや大型店舗が並び、ウール製品などを扱うブティックやレストランが集中している。


見どころ
エジンバラ城 Edinburgh Castle
高さ130mの岩山にそびえる、11世紀以来のスコットランド王室の居城。
7世紀にエドウィン王が要塞跡地に城を築いたのが始まりといわれる、長い歴史を誇る古城のひとつ。
数百年に渡るイングランドとの戦いにより、破壊と修復が繰り返されてきた。
城の中には、市内最古の教会であるマーガレット礼拝堂や、中世の梁天井が残るグレート・ホールなど見どころが多く、またスコットランド王家の王冠や宝石「運命の石 Stone of Destiny 」などの歴史的遺品が数多く展示されている。
開館:4月-10月 9:30-18:00、11月-3月 9:30-17:00(最終入場は閉館45分前)

ホリルード宮殿 The Palace of Holyroodhouse
ゲストハウスとして使われていたが、501年(ジェームス4世)の改築で宮殿になった。~古くはスコットランドのメアリー女王の住居でもあった。長年に渡るイングランドとの戦いの中で軍事的にも強化されたが、1544年に全壊。
その後、火災による焼失も経て17世紀後半に再建されたのが現在の建物。エリザベス女王の公邸として、現在もロイヤル・ファミリーがスコットランドを訪問される際に使用される。ロイヤル・アパートメントと庭園が一般公開されている。
開館時間:4月-10月の毎日 9:30-18:00(最終入場17:15)、11月?3月は-16:30。


オールドタウン
カメラ・オブスクラ Camera Obscura
150年以上の歴史を持つ写真歴史館。屋上展望台では巨大な望遠鏡を使って町を映し出すアトラクションが行われる。
また、間近に見渡すオールド・タウンの展望は素晴らしい。

旧議事堂 Parliament House
1707年スコットランドの併合時のスコットランド議会。現在は、民事・刑事事件の最高裁判所にあたるパーラメント・ハウスとなっている。
内部の講堂、ホール南側の大きなステンドグラスなど、16?17世紀からの歴史を感じさせる。

聖ジャイルズ大聖堂 St.Giles Cathedral
1120年創建、14世紀末に再建されたゴシック様式の建築。スコットランドでの格式は非常に高い。
宗教改革の先駆者であるジョン・ノックスは、この教会の牧師となり、ルターのプロテスタント化をスコットランドで実践した。

ジョン・ノックス師像(宗教改革の先駆者)
聖者の像は、牧師を務めた聖ジャイルズ大聖堂の手前の広場に立っている。
1572年、聖ジャイルズ大聖堂で最後の説教をした直後に息を引き取り、大聖堂の構内に葬られた。

ジョン・ノックスの家 John Knox's House
ジョン・ノックスが1561年から約10年間、生活した家。
ここには同時期に、スコットランド女王メアリに仕えた金細工師ジェームス・モスマンも住んでいた。

キャノンゲート旧市庁舎 Canongate Tolbooth
16世紀キャノンゲートが独立した自治区だった頃の市庁舎。
現在は、18世紀以降のエディンバラの市民生活を伝える民衆史博物館が置かれる。~ ***ニュータウン

カールトン・ヒル Calton Hill
市街を見渡せるポイント。山頂からは、ホリルード宮殿や、旧市街、さらにリース港までが見える。中腹にはネルソン提督の記念碑がある。

ナショナル モニュメント National Monument
アテネのパルテノンを模した未完成の記念碑。
カールトン・ヒルの山頂にある。19世紀初めのナポレオン戦争による戦没者を追悼するものだが、建設途中で予算がなくなってしまったと伝えられる。

スコット記念碑 Scott Monument
駅の前、プリンセス・ストリート寄りに建つゴシック様式の塔で、高さは約50m。エジンバラ出身作家、ウォルター・スコットを記念したもの。裏手にある入口からは、階段(約300段)から塔の上の展望台に登ることができる。


エジンバラ郊外
フォースブリッジ Forth Bridge
全長2400m、高さ110m、海面からレールまで48mの鉄道橋。1883年に着工し7年間かけて完成。

ダルメニー城 Dalmany House
エジンバラの北西11km。フォース湾に面して建つ、ローズベリー伯爵家所有のカントリー・ハウス。1815年の建築。
開館時間:5-7月のみ月-木・日14:00-17:30

リンリスゴー宮殿 Linlithgow Castle
1425年の創建。エジンバラから西に約15マイル、リンリスゴー湖畔に建つ宮殿。
現在は廃墟と化しているが、スチュアート王家のジェームズ1世から十代に渡る歴史を持つ。1542年、スコットランドの女王メアリー・スチュアートはここで誕生した。城から臨む湖の景色も素晴らしい。
開館時間:4月-9月の月-土 9:30-18:30、日曜14:00-16:30。10月-3月は16:30まで。

マレニー・ガーデン Malleny Garden
エジンバラから西に約10km。鉄道Curriehill駅まで約17分、駅からタクシーで約4km。
4m幅のボーダーや伝統的手法のハーブガーデンは必見。
19世紀のシュラブ・ローズはナショナル・コレクションの認定を受けている。スコットランド盆栽協会のディスプレイもある。