バリ島のニュピ バリ島には現在もヒンズー教の「ウク暦」と「サカ暦」の2つの暦が使われており、ニュピは「サカ暦」の新年にあたる。 ニュピの掟として 1、火を起こしてはならない 2、労働をしてはならない 3、外出してはならない 4、楽しみを求めてはならない ニュピの日は、毎年一定していないで、前年の夏ごろに決まって発表される。 ニュピの日が決定すると、バリ島を発着する各航空会社、船会社は一斉にこの日と前後を欠航にスケジュール変更する。 ニュピ当日にバリ島へ離発着するフライトは、ほとんど欠航になる。 ホテルもニュピ当日にチェックイン・アウトができないので、予約変更の連絡を予約客にする。 基本的に全ての商店、レストランがクローズとなってしまう。 ニュピ は旅行関係者にとってバリ島で最も注意が必要な宗教的祝日である。 前後の日も閉店になっていることが多い。 旅行会社のオプショナルツアーが催行されなくなる。 外国人観光客に対してもニュピは適用となり、同時期に旅行を予定している場合にはほとんどホテルから外出できなくなる状態になることを覚悟しなければならない。 ニュピは昔からの言い伝えで、この時期に地獄の主神「ヤマ」が悪霊の国を掃除するため、悪霊達がバリ島に逃れてくると言われている。 そのため、バリの人々はこれら悪霊がバリ島から去った後、島中を浄化する必要があると考えていた。 ニュピ前々日 「ムラスティ」 各寺院の御神体を海岸に運び、清める儀式が行われます。 ホテル、レストランには影響はない。一部寺院が観光出来なくなる。 ニュピ前日 村々の「辻」に悪霊へのお供え物が置かれる。 夜になると、「オゴオゴ」と呼ばれる山車が街中を練り歩き、松明を焚き、楽器を鳴らして、供え物を食べた悪霊に、もう危害を与える事無くバリ島から立ち去る様に促す。 「オゴオゴ」はビンズー教の魔物を模るコワイ姿のハリボテの人形で、日本の妖怪のようなもの。この魔物を祀り上げてお祓いをする。つまり、魔物をおだててなだめてるこおとで、町を浄化するという。 この日もホテル、レストランに影響はほとんどない。 寺院や各観光ポイントで、ニュピの準備に入るため、クローズとなる。 旅行会社のオプショナルツアーも、ほとんどが催行中止となる。 ニュピ当日 悪霊が去るのを瞑想して待つ日。 人々はいかなる活動もしてはならず、一切の外出も禁じられている。 一年に一度、この日だけはバリ島全島が静寂に包まれる。 ホテルからの外出は一切出来ない。 旅行会社のオプショナルツアーも、全て中止となる。 ホテル内施設(レストラン、スパ等)は、基本的にはオープンしているが、一部クローズになる場合もある。 ホテル内のレストランでも、コールドミール(温めえていない食事)など最低限の料理しか準備されていない。 この日は陸・海・空、全てのルートから、バリ島へ入る事が不可能となる。 ホテルへのチェックイン・アウトもできない。 ニュピ翌日 午前6時で明ける。 いつものバリの生活に戻る。 |