オーストリアのワインの生産地域は東部に集中している。3分の2以上が白ワインで、貴腐ワインも作られている。優良ワインのほとんどが白ワインだ。
ドイツより南に位置するため、気候はやや温暖で、ブドウの糖分が上がりやすく、各格付けごとの最低糖度がドイツよりも若干高くなっている。
オーストリアのワイン法はヨーロッパで最も厳しいワイン法といわれている。過去のワインスキャンダルでオーストリア国内のワイン農家が経営を脅かす被害を受けたことを反省し、現在では世界で最も厳しい内容のワイン法が作られている。
オーストリアは9つの州で構成されているが、それぞれの州によってワインの製造過程が異なっているが、ワイン法に関しては州ではなく国の法律で定められてる。
加糖の無い純度の高いワインが作られるようになっている。
オーストリアのワインのほとんどが新酒として消費されてしまっている。
ウイーン郊外のグリンチング村Grinzingの新種は村のホイリゲという居酒屋で毎晩ミュージシャンが入ってにぎやかに楽しく飲まれている。観光客の定番コースとなって人気がある。

オーストリアのワイン産地
4つの地方に分かれ、全部で16に栽培地域がある。
ニーダーオーストリッヒャー(下部オーストリア)Niederoesterreich
ドナウ流域に面する最大のワイン産地でオーストリア全体の約60%を生産している。
8つの栽培地域に分けられる。
ヴァインフィアテルWeinviertel
ヴァッハウWachau
カンプの谷Kamptal
ワグラムWagram
カルヌントゥムCarnuntum
テルメンレギオンThermenregion
クレムスの谷Kremstal
トレイセンタール Traisental


ウィーンWien
ウィーンの森の斜面一面に広がる。
グリンツィングGrinzingのホイリゲでほとんど消費してしまう。

ブルゲンランドBurgenland
ノイジードラー湖畔一帯に広がる。
日照時間が長く乾燥した温暖な気候。
赤ワインや貴腐ワインも生産される。
4つの栽培地域がある。
ノイジードラーゼーNeusidlersee
ノイジードラーゼー・ヒューゲルラントNeusidlersee-Huegelland
ミッテルブルゲンラントMittelburgenland
スュードブルゲンラントSudburgenland


シュタイアーマルク Steirerland
アルプスの南斜面が東南、南、西の3ヶ所の栽培地域に分けられている。
シュッド・オストシュタイヤーマルクSud-Oststeiermark
シュッド・シュタイヤーマルクSudsteiermark
ヴェスト・シュタイヤーマルクWeststeiermark


ワイン法の格付け
オーストリアワインの等級
ターフェルワインTafelwein: テーブルワイン(2級酒,果汁糖度13〜16.5度)
ラントワインLandwein: 原産地表示テーブルワイン(1級酒,果汁糖度13〜17.5度)
クアリテーツワインQualitatswein:上級ワイン(特級酒,果汁糖度15度以上)
カビネットワインKabinettwein:上級ワイン(特級酒,果汁糖度17度以上)
プレディカーツワインPraedikatswein:(超特級酒)

ワイン法の格付け
オーストリアワインの等級
ターフェルワインTafelwein: テーブルワイン(2級酒,果汁糖度13〜16.5度)
ラントワインLandwein: 原産地表示テーブルワイン(1級酒,果汁糖度13〜17.5度)
クアリテーツワインQualitatswein:上級ワイン(特級酒,果汁糖度15度以上)
カビネットワインKabinettwein:上級ワイン(特級酒,果汁糖度17度以上)
プレディカーツワインPraedikatswein:(超特級酒)


プレディカーツワインPraedikatsweinの格付け
プレディカーツワインPraedikatsweinはさらに7種類に分けられる。
シュペートレーゼSpaetLese(遅摘み,果汁糖度19度以上)
アウスレーゼAusLese:(完熟,果汁糖度21度以上)
ベーレンアウスレーゼ : Beeren-AusLese(貴腐菌,果汁糖度25度以上)
アイスワイン EisWein:(凍った葡萄,果汁糖度25度以上)
アウスブルッフAusbruch/ (完熟乾燥,果汁糖度27度以上)
トロッケンベーレンアウスレーゼTrockenBeerenAusLese:(貴腐菌完熟乾燥,果汁糖度30度以上)
ヴァッハウWachauの格付けにはさらに自主基準を設けている。