概要 ロシア支配の名残をとどめる草原の町 エルズルムの東約210km。アルメニアとの国境から45km。 緩やかに続く緑の丘陵で牧羊を中心とした農業を営む要塞の町。 町の名前はBC2世紀にコーカサスからやって来たトルコ民族にちなんでいる。 1878年にロシアが占拠し、1920年にトルコ革命軍によって奪回された。 今もロシアの名残が随所に見られる。 谷間に続く低い石造りの家並みと、国境近くにある遺跡アニの観光拠点になる町。 ステップ高原の風景は、エキゾチックな感動をもたらす。 町の東端に博物館がある。 アニ 栄枯の歴史を伝える都市遺跡 カルスの東45km、アルメニアとの国境にあり、旧ソ連時代には幅700mの無人地帯になった。 紛争が続いたことから長い間観光が困難だった都市遺跡。現在もカルスで観光の手続きをする必要がある。 961年、アショットVがカルスからここに都を移し、東西交易の要務として栄えた町で、人口は10万人を数えた。アニの由来はウラル人がペルシャの女神アナハイド(ギリシャのアフロデイーテに相応)を祀ったことに由来する。 1045年にはビザンティン帝国、1064年にはペルシャから来たセルジュク朝へと覇権が変わり、1239年にモンゴルが侵入したが、遊牧民の彼らが町を維持することはなかった。13-19年の大地震による崩壊と交易路の移動によって、アニの町は廃虚となった。 現在は、教会やフレスコ画、要塞、モスクなどが残る。gto |