ペトロドヴァレェツ Petrodvorets

ペトロドヴァレェツ Petrodvorets (ピョートル夏の宮殿)

概要
18世紀初頭、サンクトペテルブルクを創設し、都を移したピョートル大帝の夏の離宮。
フィンランド湾を望むサンクトペテルブルク郊外西へ30kmにある。
1714年スウェーデンとの北方戦争の戦勝記念として建てられた
フランスのベルサイユ宮殿をモデルに造られたといわれ、美しい噴水と緑豊かな庭園、華やかな宮殿の調和が見事。

ヨーロッパ諸国に劣らない、大国ロシアにふさわしい宮殿をというピョートル大帝の野心が伝わってくるような壮麗さで、ユネスコの世界遺産にも認定された。
建設にはフランス、イタリアなど世界の一流の建築家、彫刻家、造園家らが結集、ピョートル大帝も自ら設計に加わったといい、「上の庭園」と「下の公園」、その間に建つ「大宮殿」からなる。ピョートル大帝の構想通り階段状に高くなる地形を活かし、水を活かした演出が画期的な美しさを生み出している。
176もの噴水は遠く離れた丘から引かれており、当時の水力工学技師が開発した仕組みを今も利用したもの。

大宮殿前の金色に輝く「サムソン像の噴水階段」などさまざまな趣向をこらした噴水は訪れる人を魅了している。
ピョートル大帝お気に入りという「モン・プレジール宮殿」、パリ郊外にあるマルリ庭園を模して造られたという庭が広がる「マルリ宮殿」なども見どころ。
1917年、ソヴィエト連邦の保護下に置かれて以後は、離宮ではなく芸術的な歴史的建築物となっていて、噴水、公園、宮殿などがサンクトペテルブルグで最も人気のある観光地の1つとなっている。
仕掛けのある噴水で見学者を驚かせることから、「噴水の都」とも呼ばれている。(QTAkj)