リンブルク・アン・デア・ラーン Limburg am der Lahn

ヘッセン州ラーン渓谷地方
人口:約36,000人

概要

リンブルクはラーン川流域で最も魅力あふれる美しい町の一つ。
森に覆われたロートハール山地から流れ出るラーン川は、蛇行しながら、コブレンツ近くでライン河に合流する。

リンブルクの歴史はメロビング朝の時代にまで遡る。まず8世紀に岩山に城砦が築かれる。1150年には既に最初の隆盛期を迎えていた。
ラーン川に木製の橋が架けられ、リンブルクはケルンとフランクフルトをつなぐ重要な長距離交易路に関わることになっていた。リンブルクは中世の建物がほぼそのまま保たれている数少ない町のひとつだ。「ドイツ木組みの家街道」に加盟している。
大聖堂と600年前の古いラーン橋に間にある町の中心部は、景観保護文化財に指定されている。

リンブルクは小さな町でドイツ人にも人気の観光地だ。
旧市街はそのほとんどが歴史的記念物として保存されている色とりどりの木組みの家々の建つ街並みがおしゃれなレストランやカフェとなっている。

岩山の上に立つこのリンブルクの町でひときわ目をひく建物が、大聖堂 Dom)だ(Domstrasse,)。七つの塔を持つこの建物へは、丹念に修復された木組みの家が立ち並ぶ細い路地や広場をのぼって行く。
目を引く明るいオレンジ色と白のカラフルな大聖堂Dom はこの区域で目にするどんな建造物とも異なっている。美しい旧市街Altstadtを南に見おろす岩の崖に建っている。

以前は有料橋だったラーン橋 Lahnbruckeは、昔のリンブルクが豊かな商業の町だった時代の名残だ。
この橋の上から見る大聖堂が一番写真になる景色だ。

リンブルクへのアクセス

フランクフルト中央駅Frankfurt(Main)HbfからリンブルクLimburg(Lahn)まで快速列車RBの直通で約1時間。ほぼ30分間隔。

旧市街 Altstadt

マルクト広場を中心に木組みの家々に囲まれている。こじんまりしているので、路地を散策しても迷うことはない。
リンブルク駅 Limburg an der Lahnから街の中心部までは、徒歩で5分ほど。
旧市街には日曜日も営業中の店が多い。
また、リンブルク駅に隣接して、大きなショッピングモールが併設されている。
夜10時半まで営業している。

見どころ

大聖堂 Dom

突き出た岩山の上に立つ聖ゲオルク大聖堂は、絵画的な景観の中にある。この聖堂はまた、その建築によっても注目に値する。
1210年から1250年にかけてドイツに広まった、過渡期のゴシック様式の最も古典的な例なのである。
外側の構成はまだロマネスク様式であり、ライン地方の大聖堂によく似ている。
内部は、フランスのランLaon大聖堂から直接影響を受けたゴシック様式の構造になっている。
 すなわち楼台とトリフォリウムと高窓が上下に積み重なっている。また葉飾りの柱頭はゴシック初期の特徴である。円天井は交差リブに支えられている。十字交差部には円屋根のある採光塔がたっている。創建当時の多彩装飾を覆い隠していた壁面層が剥ぎ取られ、もと通りに修復された。
聖堂北側斜面の中腹にある墓地のテラスFriedhofsterrasseからの眺めは美しく、ラーンの流れ、古橋、自動車道路の陸橋などを見下ろすことができる。

司教区博物館 Diozesanmuseum

歴代の司教の邸宅だった建物が博物館になっている。
1544年に建てられ、その後修復された家に設けられている。
10世紀ビザンティンの作品である「真の十字架の聖遺物箱」は「リンブルクの十字架箱Limburger Staurothek」と呼ばれ、この宗教芸術コレクションの至宝となっている。
聖ペーター(ペテロ)の杖の聖遺物容器も同時代の作品だが、これはトリーアのエグペルトEgbertの流派のものである。
彫刻のコレクションでは、テラコッタの感動的な「キリストの死の哀悼Beweinung Christi」(1410年)が目を引く。
大聖堂の裏手ドーム通りDomstrasse 12番地。















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