ベルギーの世界遺産

すべて文化遺産。

ブリュッセルのグラン・プラス広場
(1998年)
主として17世紀の歴史的建造物群(ギルドハウス、市庁舎、王の家、ブラバン公の館)が建築的・芸術的に見事な均衡を保っている点、
また、建造物と公共の場としてのこの広場が、商業都市の成長と最盛を如実に表現している点などをもって登録された。

フランドル地方のベギン会修道院群
(1998年)
「フランダースのベギン会院」は、中世の北西ヨーロッパ(12-3世紀以降)において、極めて特徴的で重要な宗教的ムーブメントとなった女性の在俗修道会(ベギン会)の建築の総体をいい、ベルギーのフランダース地方(ブルージュ、ゲントなど)に数多く点在する。
会院は一般に住居、教会、付属建築物、中庭などからなり、その空間設計そのものがフランダース地方の都市・地方計画の具体的な例証であると同時に、宗教建築とフランダースの伝統建築との融合を完全に表現していることから登録された。
(都市型ベギン会院)
リール、ディースト、トンゲレン、コルトレイク、メッヘレン、シント・アマンスベルグ(ゲント)
(中庭型ベギン会院:)
ホーグストラーテン、ブルージュ、デンデルモンド、トゥルンハウト、トンゲレン
(-混合型ベギン会院)
ルーヴェン、小ベギン会院(ゲント)

サントル運河の4つのボートリフトとその周辺 (エノー州)
(1998年)
建造当初から現在に至るまで稼働中のものとしては世界でも唯一の4つの巨大なボート・リフトで、1888-1917年、ムーズ川とエスコー川のそれぞれのドックを連絡してドイツからフランスへの直通幹線を実現するために、その間(ラ・ルヴィエール~ティウ間)に存在する67mの高低差を解消する手段として建造された。
-ヨーロッパ19世紀の運河建設・水工学発達のひとつの頂点を示す傑出した建造物であり、毎年4万人が訪れる。
-しかし最近すぐそばを平行する新運河に単独で全高低差を解消する超巨大なストレピ=ティウのボート・リフトが完成してからはその存続が危ぶまれていた。
98年の登録にはボート・リフトばかりでなく、運河上の橋梁、付属建築物などの関係施設をも含むラ・ルヴィエール、ル・ルーの敷地全体が対象となっており、このことで炭坑を主軸に工業化したベルギー・サントル地方の19世紀の産業風景がそのまま遺されることになった。

ベルギーとフランスの鐘楼群
(1999年、2005年拡張)
約30を数えるフランダース地方とワロン地方の鐘楼は、封建社会から商業を中心とした自治都市社会への移行期にあたる中世末期において、当時の政治的宗教的要求に順応した都市建築形態の素晴らしい例を提供する。
これらの塔はいずれも都市の中心部に位置し、たいていの場合市庁舎に付属するが、教会に付属する場合もある。新たに得られた都市の独立を象徴するとともに現世と聖性との連関も象徴する。
2005年の拡張でフランスの鐘楼群も追加登録されている。
(フランダース地方23ヶ所)
アールストの鐘楼と助役館
アントワープの聖母大聖堂と市庁舎
ブルージュの鐘楼と市場
デンデルモンドの鐘楼付き市庁舎
ディクスミュイドの鐘楼付き市庁舎
エクローの鐘楼付き市庁舎
ゲントの鐘楼と繊維ホールと旧牢獄
ヘレンタルスの旧市庁舎と繊維ホール
イーペルの鐘楼と繊維ホール
コルトレイクの鐘楼
ルーヴェンの聖ベテロ教会と鐘楼
リールの市庁舎と鐘楼・ロレニンゲの鐘楼付き旧市庁舎
メッヘレンの鐘楼つき旧ホールと聖ロンバウツ教会の鐘楼
メーネンの鐘楼と市庁舎
ニウポールトの市場と鐘楼
オウデナールドの望楼付き市庁舎
ローゼラーレの市庁舎と市場と鐘楼
シント・トルイデンの塔付属市庁舎
ティールトの鐘楼とホールと助役の間
ティーネンの聖ゲルマヌス教会(尖塔)
トンゲレンの聖母教会(尖塔)
ヴュルヌの鐘楼つき大邸宅
ズートルーの聖レオナルドゥス教会

ワロン地方5ヶ所
バンシュの市庁舎付鐘楼
シャルルロワの市庁舎付き鐘楼
モンスの鐘楼・ナミュールの鐘楼
タンの鐘楼
トゥルネーの鐘楼

ブルージュの旧市街地区
(2000年)
ブルージュの旧市街区域においては、現存する公共建築や経済活動関連の建築や宗教建築などによって、中世ヨーロッパの経済・文化史の長期にわたる変遷を背景とした建築様式の発展(特にレンガ造りのゴシック建築)を市全体の規模で見ることができる。
また同市はヤン・ファン・アイクやハンス・メムリンクなど、フレミッシュ・プリミティヴ派の揺籃の地であるとともに文芸庇護活動の中心地として中世絵画史において非常に重要。 

建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群(ブリュッセル)
(2000年)
ブリュッセルにはアール・ヌーヴォーの巨匠、ヴィクトル・オルタの設計による建築が多く残るが、その以下の4つが世界遺産に登録される。
?いずれも19世紀から20世紀への芸術・思想・社会の変遷を映すアール・ヌーヴォー様式の極めて完成した建築的表現の例証としての評価を受けた。各邸宅は、開放的な設計、光の放射、装飾曲線の建築構造への見事な統合といった点に共通の特徴が見られる。
タッセル邸Maison Tassel
Rue Paul Emile Janson 6 - 1050 Brussels
一般見学不可。

ソルヴェイ邸Hotel Solvay
Avenue Louise 224 - 1050 Brussels tel: 02 647 37 33
見学は文書で予約のこと。

ヴァン・エトヴェルド邸Hotel Van Eetvelde
Avenue Palmerston 2-6 - 1040 Brussels
オルタ邸(オルタ美術館)Horta Museum
Rue Améicaine 25 - 1060 Brussels
Tel: +32/2/543.04.90 Fax: +32/2/538.76.31
開館:火~日、14:00~17:30(団体は要予約(9:00~13:00)
閉館:月・祝

新石器時代の火打石採掘坑 (モンス市スピエンヌ)
(2000年)
モンスに近いスピエンヌの新石器時代の燧石採掘坑は100ヘクタール以上の規模を持ち、ヨーロッパ最大かつ最古の採掘坑で、約5千年前より採掘が行われていた。
?新石器時代は人間の文化的技術的進化におけるひとつの決定的な変革の段階にあたるが、スピエンヌの遺跡は、16メートルにも及ぶ立坑、掘削に使用された多様な手段など、先史時代の人間の優れた応用力と工夫の知恵を示す多くの例証によってそのことを明確に示す。現在一般見学不可。モンスから6km。

トゥルネーのノートルダム大聖堂
(2000年)
12世紀前半に建造されたロマネスク様式の極めて大規模な身廊、多様な柱頭彫刻群、5つの鐘楼を担う交差廊を持つトゥルネーのノートル・ダム大聖堂は、イル・ド・フランス地方、ライン地方、ノルマンディー地方からの建築様式の短期間における相当な影響を示す。
またセーヌ川以北の大建築物の好例であるその建築規模は、のちに現れるゴシック大聖堂の規模を予告する。さらに13世紀に再建された後陣が純粋なゴシック様式であることから、ロマネスクとゴシックの二様式を併せ持つ。

プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体
(2005年)
プランタン=モレトゥス博物館は、アントウェルペンにある印刷・出版業の博物館。
16世紀の大出版業者クリストフ・プランタンの工房を起源に持ち、2005年にユネスコの世界遺産に登録された。
単独の博物館として世界遺産に登録されたのは本件が初である(博物館群としては1999年に「ベルリンの博物館島」が先んじて登録されている)。
現存するものとしては世界最古の印刷機2台や同じ時期の印刷用活字一式など、プランタンが活動していた16世紀当時の印刷技術を伝える品物のほか、印刷事業に関わる設備の数々が保有されている。そして、職・住一体の大建築物は、それ自体が近世・近代の生活と労働の関係性をうかがわせる貴重なものである。
また、『ビブリア・ポリュグロッタ』(多言語版聖書)をはじめとするプランタンが手がけた出版物の数々や三十六行聖書といった稀覯書を含む25000巻以上の蔵書を誇るほか、当時の会計記録や知識人たちとの往復書簡といった貴重な古文書類も多数収蔵されており、それら「オフィキナ・プランティニアナの事業文書」(Business Archives of the Officina Plantiniana)は2001年にユネスコの「世界の記憶」に登録されている(wikipediaより)

ストクレ邸
(2009年)
ストックレー邸(Le palais Stoclet)は、ブリュッセルのテルヴュラン通り279/281番地(le 279/281 avenue de Tervueren)に残る邸宅で、2009年6月の世界遺産委員会で、ユネスコの世界遺産リストに登録されたモダニズム建築である。
この邸宅は、1903年か1904年に、ベルギーの金融業者アドルフ・ストックレー(Adolphe Stoclet)の私邸とするために、オーストリアの建築家ヨーゼフ・ホフマンによって考案されたものである。実際の建築は、1905年から1911年にかけて段階的に行われた。
ストックレー邸は、20世紀初頭に発達した、内装・外装、家具・日用品、庭園などを不可分のものと捉える総合芸術 (Gesamtkunstwerk) を体現した建物である。内装はグスタフ・クリムトとフェルナン・クノップフが手がけた。
建物は直線的で、曲線が主体だったアール・ヌーヴォーの時代にあっては革新的なものだった。それはキュビズムの到来を告げ、アール・デコの時代を20年先取りするものであった。(wikipediaより)

ワロン地方の主要な鉱山遺跡群
(2012年)

ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献
(ほか6か国と共有)
(2016年)












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