カルモナ Carmona

概要

セビーリャから東へ30km、車で約40分の高台にある白い町。
カルモナは、フェニキア、カルタゴ、ローマ、西ゴート、アラブ、ユダヤ、キリスト教徒と数々の民族が支配し、軍事上の要所としてきた。
古代ローマ時代には、造幣所が置かれ、中世の時代には、と呼ばれる、イベリア半島で一番長いローマ街道だったアウグスタ街道 Via Augustaが通っていたため、カルモナは大いに繁栄していた。
旧市街の入り口には、セビリア門、コルドバ門、サン・ペドロ教会などが残る。

14世紀には、ペドロ残酷王と呼ばれたペドロ1世の居城がセビリア門の上に建設された。
それが、数世紀の間放置されていて、また2度の地震によっても大きな破損を受けたままになっていた。それを19世紀末に再建、復元して、現在は国営宿泊施設パラドールとなっている。
この宮殿はグラナダ侵攻の際にフェルナンド王とイサベル女王が滞在し、天正遣欧少年使節や支倉常長率いる慶長遣欧使節も訪れたという歴史がある。
イスラム様式のパティオから大平原のパノラマを望むことができる。

カルモナ周辺はひまわろ畑が広がるが、ひまわりの見頃は6月。その年の気候によって、見頃は多少前後するが、満開の時期は短い。

アクセス

バス

セビリアから約50分、
30~60分間隔、週末は2時間間隔

旧市街

散策には約1時間ほどで十分である。
旧市街へは要塞化されたセビリャ門Puerta de Sevillaから入ることになる。
アラブ様式の二重アーチで、サン・ペドロ教会Iglesia de San Pedroの塔と向かい合っている。市壁の内部では、通りの両側に建物の白い壁、石の玄関のある貴族の屋敷、修道院が並んでいる。
ブリム通りCalle Primを通って、旧市街の中心となる、サン・フェルナンド広場Plaza de San Fernandoへ出る。
この広場は17、18世紀の住宅に囲まれている。
市庁舎Ayuntamientoの内庭には、ローマ時代の大きなモザイクが残っている。
マルティン・ロペス通りCalle Martin Lopezをさらに進むと、サンタ・マリア教会Iglesia de Santa Mariaの前を通る。そこには、昔イスラム寺院のみそぎに使われた広場がある。
少し先に進むとサンタ・クララ修道院Convento de Santa Claraがある。尼僧院の教会の壁に描かれている女性の肖像画には、スルバランの影響が読みとれる。
この通りの先端にコルドバ門Puerta de Cordobaがある。ローマ時代の市壁に、17世紀になって付け足したものである。
カラトゥラハ通りCalle de Calatrava、G.フレイレ通りCalle G. Freireを登ると、ドン・ペドロ国王宮殿Alcazar del rey Don Pedro(パラド¬ル)へ出る。

周辺の見どころ

ローマ古墳 Necropolis Romana

1世紀から4世紀までの800以上の墳墓が発掘されている。
墓石に塗った着色が今だに残っているということで有名である。
大部分かボールト天井の墓室で、内部は壁龕(へきがん)があり、そこに骨壷が収められている。もっとも注目すべきは象の墓Tumba del Elefante とセルビリアの墓Tumba de Serviliaである。象の墓という名前は象の彫像があるからで、この墓には三つの食堂と台所が一つある。セルビリアの墓はローマ時代の力のあった貴族の邸宅と推測される。


カルモナフォト
















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