クエンカ Cuenca

カスティーリャ=ラ・マンチャ地方クエンカ県
標高 923m
人口約6万人

概要

マドリッドから東167km、トレドから185km、バレンシアから196km
マドリッドとバレンシアの中間にある町。

絶壁の上に築かれた中世の都市。歴史ある家並がずらりと崖の上に細長く続いている。
ウェカルトフカルの2つの川に切りこまれた深さ50mもある谷に挟まれた上にある町で、崖っぷちに建っている家並みはあたかも宙吊りになっているかのように見える。
この唯一無二の景観によって、クエンカの町は世界遺産になった。
ウエカル川の断崖の上に建てられている「宙吊りの家」 casas colgantesが有名である。

ローマ時代に栄えた街は、以後イスラム教徒に支配下が約4世紀も続いた。

アクセス

鉄道

マドリッド・アトーチャ駅から高速列車AVEで約1時間、ほぼ1-2時間間隔。
クエンカは高速列車と在来線で駅が異なる。
高速列車のクエンカ駅は、フェルナンド・ソベル Fernando Zobel駅、
駅からタクシーで約20~30分(約4km)。

マドリッドを出て高速道路A3、バレンシア方面へ約1時間半。

旧市街

旧市街はアーケードを縫うようにして曲がりくねった路地が繋がっている。中央の広場マヨール広場には12~13世紀のゴシック様式の大聖堂が建っている。
フカル川 Rio Jucarとウエカル川 Rio Huecarの流れで区切られた岩の台地にしがみついているようなこの地区は、2つの断崖の間にあるバルコニーといった形だ。狭くて不規則な通りは、高層の家屋とともに土地不足によるものである。
夏季のピークシーズン以外は、車で来ると、断崖の上の町に南端の市庁舎 Ayuntamiento のアーチの下を通り、ピオ12世マヨル広場 Plaza Mayor de Pio Xllまで来ることができる。近くに、大聖堂 Catedral、宙づりの家がある。
メインの通りのパブロ歩道 San Pabloを通って、サンパブロ吊橋 Puente de San Pabloに出る。この橋の上からは、ウエカル川の流れを下にした宙づりの家のすばらしい眺望がえられる。夜間、照明か当てられると夢のような光景となる。
橋を渡るとサン・パブロ修道院 Convento de San Pabloがあるが、いまはパラドールになっている。

見どころ

大聖堂 Catedral

ファサードは今世紀の初頭に再建されたものだが、後部は13世紀のゴシック様式の建物である。フランスおよびノルマン人の様式から想をえているが、装飾はルネサンス様式である。

宙づりの家 Casas Colgadas

有名な14世紀のこの住居群は、充分に修復されていて、抽象芸術美術館やレストランなどになっている。
抽象芸術美術館 Museo de Arte Abstracto Espanol は、1966年に開設されたもの。
ここからの眺望はみごとで、窓からの眺めには額に入った絵を見ているようなところもある。

クエンカ博物館 Museo de Cuenca

2階には先史時代の発掘物が展示されている。
3階には、セゴブリガSegobriga、バレーリアValeria、エルカービカErcavicaなどのローマ時代の遺跡で発掘された彫刻、古銭、陶磁器のコレクションが展示されている。

ロス・アングスティアス(苦悶の人々)広場 Plaza de las Angustias

フカル川の上流、流れと町のあいだにフランシスコ派の修道院と苦悶の人々の聖母に捧げられた隠遁礼拝堂があるが、この広場の樹木の陰に隠れている。  

サン・パブロ修道院 Convento de San Pablo(パラドール)

ウエカル川の対岸からクエンカ全体を眺望することができる。
1523年にドミニク会の命令により建てられたこの修道院は、現在、パラドールとして再建され、国営宿泊施設として使われている。

クエンカフォト















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