サラゴサ Zaragoza

アラゴン地方:サラゴサ県
標高 200m
人口約68万人

概要

マドリッドから322km、バルセロナから307km、ビルバオから305km、
高速列車AVEでマドリッドから1時間半、スペイン第5の都市。
マドリッドとバルセロナの中間に位置し、古くから内陸部の重要な拠点とされてきた。

町の中央にはエブロ川が流れ、軍事的な要衝として古代ローマ時代から街づくりが行われてきた。町の名前は、古代ローマ人カエサル・アウグスタにその名を由来する。

ローマ衰退後、西ゴート人が住んだ。716年にイスラムに占領され、その時代の建物ラ・アルファフェリア城址に11世紀の小モスクを見ることができる。 1118年、アルフォンソ1世がイスラムを追い出し、スペインの基礎を作ったとされるアラゴン王国の首都となる。

この歴史ある町もスペイン王位継承戦とナポレオン軍の2度の包囲戦による破壊で古い建物が残っていない。
現在の街並みは19世紀に再建されたもの。

18-19世紀初頭に活躍したスペインを代表する画家フランシスコ・ゴヤの出身地としても知られている。近郊40km南にフエンデトドスFuendetodosという村があり、ゴヤの生誕地が現在は博物館として公開されている。
彼の作品はこの町に数多く残されている。

旧市街の中心は大聖堂前のピラール広場。
大聖堂の前にマリア様の像の塔が立つ。
史上初めてキリストではなく、聖母マリアを祀っている教会とされる。マリア様は教会の守護聖人である。
伝説では西暦40年にこの地で布教していた聖ヤコブの前に聖母マリアが柱の上に出現するという奇跡が起こる。
毎年10月12日には聖母マリアに花をささげるピラール祭が開催され、マリア像の周りを献花で飾る。世界中から見物客が訪れている。

エブロ川には13の橋がかかかるが、最も古い橋は、旧市街の近くの橋プエンテ・デ・ピエドラという石でできた橋。puente de Piedra。ピエドラは石の意味。サラゴサの名所の一つで、ローマ時代からあった石橋を15世紀に建設しなおしたもの。橋の上には堂々たるライオン像が立つ。ライオンはサラゴサのあるアラゴン県のシンボルで県の旗にもライオンが描かれている。
この橋を渡り、川の対岸からの眺めが美しい。ピラール教会の全容が一望できる。

アクセス

空路

国内線のみ。マドリッドからの便は多いが、バルセロナは1便のみ。
高速列車が運行しているため、利用者も少ない。

空港

サラゴサ空港(ZAZ)
市内から11km

鉄道

マドリッド・アトーチャ駅・バルセロ・サンツ駅間の高速列車AVEの中間駅
ほぼ1時間間隔で運行

マドリッドから1時間15-24分
バルセロナから1時間40分前後

鉄道駅

高速列車AVEの駅は「サラゴサ・デリシャス駅」Zaragoz Delicias 駅舎はモダンなガラス張りで、とても大きいので、ここからの出発には、時間に十分な余裕をもって置く必要がある。
駅は旧市街から4kmほど離れている。
サラゴサの中心地までは在来線で行く。

在来線の駅は「サラゴサ・ゴヤ駅」Zaragoza Goya

市内の交通

路面電車トラムが1路線運航中。2-3路線を計画中。

見どころ

ピラールの聖母大聖堂 Basilica de Nuestra Senora del Pilar

11のドームと4つの高い塔を持つ。
1681年建造が始まる。黄色や青の彩色タイルが美しい丸屋根は18世紀の改修で建築されたもの。。現在の教会は200年以上かけて作られ、1872年に完成した。
ピラール教会のシンボルは柱の聖母礼拝堂。

西暦40年、布教に訪れた聖ヤコブがエブロ川で祈りをささげていると、聖母マリアが現れた。この時聖母マリアは柱(ピラル)と自らの像を預け、教会を建てるようにと告げたといわれている。この柱に口づけをする参拝者が後を絶たず、そのため長い年月の間にヘコミが出来てしまっている。

正面に鎮座する石造りの女神、その指に注目。指が差している方向に聖母マリアがいる。この聖母マリアの木像はマリア自身がこの地に現れ授けたものと伝えられている。

高さ約50mの天井、そこには様々なフレスコ画が描かれている。その中には若かりし頃のゴヤの作品がある。サラゴサの郊外、フェンデトードス出身のゴヤは画家を目指し、イタリアでフレスコ画を学んだ。サラゴサに戻った時、その腕を買われ、天井画の一部を任された。
教会の別の天井にはゴヤが26歳の頃に描いた絵がある。「殉教者たちの女王」。
このあと、ゴヤはマドリッドに出て数多くの名作を描き上げた。

ラ・セオ(カテドラル)La Seo

アラゴン地方ではカテドラルのことをセオという。
ピラール広場の東側にある大聖堂。イスラム統治時代はモスクだった。
北側の壁は、14世紀の流行したムデハル様式の装飾がある。
ムハデル様式とは、イスラム教とキリスト教を融合したもの。美しく細やかな幾何学模様が特徴である。
建物全体はゴシック建築として建てられたが、何回かの増改築でムハデル、バロックなどいろいろな様式が混在している。外装はレンガを用いたムハデル様式、内部は大理石など石造り。見どころは翼廊との交差する丸天井の装飾と礼拝堂のイスラム寺院だったところのタイルだ。
17世紀には近くのピラルの鐘楼と調和のとれた高い鐘楼が、18世紀にはバロック様式のファサードが付け加えられた。

サラゴサ美術館 Musee de Zaragoza

1908年建造の、まるで宮殿のような建物。ゴヤの初期の作品がたくさん展示されている。中庭にはこじんまりしたゴヤの像が立つ。
サラゴサ近郊で生まれたフランシスコ・デ・ゴヤは、カルロス3世と4世の時代に宮廷画家として活躍したスペインを代表する画家のひとり。(1746-1828年)
館内にはゴヤの描いた歴代の王様の肖像画がある。
カルロス4世の跡のフェルナンド7世の時代にゴヤが亡くなる。
版画のコーナーもあり、ロバを背負う人を描いたユーモラスな作品や闘牛場を描いたものもある。
トラムのスペイン広場駅 Plaza de Espanaから5分。入場料無料。

アルハフェリア宮殿 Palacio de la Aljaferia

ピラール広場からほど近い。
アルハンブラ宮殿を思わせるパティオには、オレンジの木があったり、回廊に水を引いたりしている。
8世紀前半のイスラム最初の王朝ウマイヤ朝の城塞を踏襲した様式。
11世紀、イスラム統治時代の王族の宮殿として建てられた。
その後、アラゴン王国の独立以降は王家とカトリック君主の宮殿となった。
大聖堂の壁とともにアラゴンのムハデル建築として2001年世界遺産に登録された。

ラ・ロンハ(商品取引所)La Lonja

バレンシア、バルセロナ、パルマ、マヨルカその他のアラゴン王国の大商業都市と同様、サラゴサも16世紀には商品取引所を有していた。これらの都市の取引所はゴシック様式からプラテレスコ様式への過渡期の建物で、スペインの民間建築物のなかで最も見事な作品のうちに数えられる。サラゴサでは、非常に広い会場が高い円柱によって三つの身廊に分割されており、柱や天井のバラ模様の装飾がが美しい。
外部はれんが造りで、アラゴン地方風の巨大なひさしの下に回廊がつらなっている。

折り紙博物館 Museo Origami Zaragoza

ピラール広場の近く。2013年に開館。ヨーロッパで唯一の折り紙博物館。サラゴサはスペインでも折り紙が盛んな街。
スペインで初めて製紙工場ができたのが12世紀で、その後、独自の折り紙文化が発達してきた。古くから日本とも折り紙を通じて文化交流を行ってきたという。
スペインでは折り紙のことをパピロフレシアというが、日本語の折り紙は世界に共通する言葉なので、この博物館はサラゴサだけでなく、世界に通用する博物館になってほしいとの思いでオリガミと名付けたという。展示室には東洋と西洋を代表する鳥の折り紙が飾られている。東洋代表は日本の「折り鶴」、西洋は「小鳥」これは博物館のシンボルともなっている。
ヨーロッパの折り紙作家の巨匠エリック・ジョワールの展示ルームもある。
8m四方の一枚の紙からハサミやのりを使わない巨大な動物を作った作品がある。
折り紙の考え方、決まりとして絶対にハサミものりも使わない。
この博物館には教室も併設されている。

周辺の見どころ

フエンデトドス Fuendetodos

南西に45km、
このひなびた村では、1746年に大画家フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテスFrancisco de Goya y Lucientesが生まれた質素な家を見ることができる。そばには記念館 Museoがあり、ゴヤの版画のコレクションが展示されている。

















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